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鬼畜(98)
・・・・
「う・・ん・・」
私は・・大丈夫。
空の方こそ・・
「大丈夫?」 反対に聞いてしまった。
「ん?・・ああ」
そう言ってギュッとしてくれる。
大丈夫。
こうしてくれてるから・・大丈夫だよ。
「神が・・学校で言った言葉。」
「え?」
「俺に近づかないほうがいいって。」
あ・・
「・・うん」
「その意味は、そいつんコト言ってんだ。」
「え?」
「前はちゃんと、指名客とってたし、仲いい女もいたんだけど、あいつはソレが気に入らなかったらしくて。
別れても、・・金を渡しても、・・
俺に指名がつく度、女友達ができる度、そいつらに陰で嫌がらせしていやがった。
俺と別れろ。
俺に近づくな。
――・・殺す。
ってな。」
「――!!」
「そんなんだから、麗騎士のオーナーも心配してくれてさ。
俺は指名取らなくてもいいって言ってくれて、身元も一切隠してくれたんだよ。」
あ・・・・前に神さんが言ってた。空だけ何も情報がないって・・。
だから・・なんだ。