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鬼畜(96)
へ・・
会ってる・・??
会ってるって・・??
ま・・まだ・・
クラッ・・
すでに
許容範囲をこえてる私の頭はグルグルを渦を巻いて体をふらつかせた。
ガシッ
「ぇ」
その体を力強く支えてくれたのは、筋肉質の腕・・。
空の腕だった。
そのまま、胸元まで引き寄せられ、抱きしめられる。
「ぅ・・」
「・・悪ぃ・・いっぺんだと、キツすぎんな。」
そう言って謝る。
う・・
ううん・・
「だ、大丈夫・・だか・・ら。は、話を続けて。」
精一杯、強がった。
そうしないと、空は、もう話してくんない。
次はない・・。・・何度も何度もしたくない話だろうから。
言う空だって辛いハズだから。
「・・美未香・・。」
「こ、このままで・・いてもいい?」
じゃないと、倒れちゃいそうで・・
「・・ああ」
その返事とともに抱いた腕に力がこもるのがわかった。
そして、
重い口を開く空。
「この前、1週間くらいガッコ休んだろ。」
「あ、うん」
「ソレ、あいつと会ってたから。」
「え?!」
「・・今でも、月に一度、堕ろした子どもの供養すんのに会ってんだ。」
「!」