鬼畜(90)
「・・・」
「・・・」 ん?なんだ?空まで黙ってしまったぞ?真似すんな。
「・・・」
「・・・」 つーん
「美未香」
「・・・」 お!
「・・・」
「・・・」 て、おい!
「拉致してぇ~~~~~~~!!」
「はぁぁぁっっ??!!」 なんだとぉぉ??
「俺のモンになったっつー実感が湧かねぇからっ」
「え・・?」
「自信ねぇっ ちっ!」
「え・・」 そ、空?
なに?自信ない?え??あの自身満々で出来上がってる空がか??
い、一体、なに言ってるの??
「お前だけはマジ失いたくねぇんだよ。」 「!!////」はっ?
そう言う空の方に顔を向けると、
立てた片膝の上に顔を乗せてムスッとしている。
え・・っと・・??/////
「でも、お前は知りてぇんだよな。」
う・・あ ・・私がそのコトで機嫌悪くなってんの気付いてたんだ。
「ホントは、もっとちゃんと美未香が俺のことを好きになってくれたのを確信してから・・話そうと思ってたのにっ、くそっ」
「え・・?」
「・・でねぇと・・お前は確実に離れてっちまう・・」
え????な、なに??
そんなウエイトのある話が待ってんですか????
んーーーーーーーーー・・
でも、
「大丈夫かもしんないじゃん?」
「?!」
「離れてなんかいかないかもしんないじゃん。」
「・・・」
「それより、
何も教えてくんなかったら、今すぐ帰る!!もう二度と口きかない!」
「!」
ム~~とした顔でそう言うと、
「は・・」 と軽く笑われた。
その顔は戸惑っているような、安心してるよーな、そんな表情で・・。
・・いつもの鬼畜の空じゃなくて・・調子くるうな。
そして、
ようやく話す気になったのか、胡坐をかくように座りなおした空は、
はぁ・・と一つ、ため息をついて
「俺・・」
ゴクッ・・
「ガキ殺した。」