鬼畜(33)
引っ張ったハズの腕は、いつの間にか、引っ張られていて。
そのまま、連れられ歩くこと10分。
白い大きなビルが見えてきた。
横に回りこむと、そこに非常階段の扉が・・。
空はソレをギギッと押して入っていく。・・あ、もちろん連れられた私も。
「い、いいの?勝手に入って」 つい小声になってしまう。
「あ?ああ、ココ廃ビルだから。」
そう言って、どんどん上への階段を上がっていく空。
・・廃ビルか・・まだ、こんなにキレイなのに。
でも、どこまで上る気?
ハァハァ・・ゼェゼェ
頼む!もう無理!!これ以上上れませんっ!!
てぐらい階段を上らされた。
「ちょ、休憩させて。」
「は?運動不足!デブ!」
「なっ///」―・・にをぉぉ!!乙女に向ってっ!!////
「もう着くから、ホラ。」
グイッ
「っ!//」
腰ごと引っ張りあげられ、踊り場まで、一気に上らされた!
ご、強引なんだからっ!もぉ!///
その踊り場の突き当たりに少し開いた扉がある。
そこを、空は開けて入っていき・・消えた。
はっ???き、消えた??
えっ??もしかして、扉の向こうは異空間だったとかっ??!!!
驚いた私は、すぐに空の後を追って、扉にしがみついた。
(いや、一応、部屋無いかもしんないし、落ちたらやだし、異空間になんか行きたくないし)で、扉、止まりですがっ。
でも、そこから、見えたのは・・