鬼畜(29)
結局、お昼まで、ソコでそうしてると、
ガヤガヤと下の階から賑やかな声が聞こえてくる。
「あ・・お昼休みか。」
じゃ、ここにも誰か来るかもしんない。そろそろ行かなきゃ。
重い腰をあげ、ゆっくり階段を下り始めた。
自分の教室のある階まで、降りると、賑わう声は更に増していて、さっきの行為がウソのように感じられた。それだけ、現実味がないんだ、空とのコトは・・
トボトボ、教室に向うと、すれ違い様、
「今まで何してたんだ?1人で♪」
と耳元で囁かれた。
バッと顔を向けると、
「そ、っ///」 ら!じゃなくて、相馬くんに化けた空!!(いい加減、この言い方やめろよ)
何か言い返そうとしたが、空はすぐに人混みに紛れてしまった。
「ちっ」 言い逃げかよ!
それにしても・・
何してたって・・?1人で・・って??
・・・・・
は??///なになに思われてんのっ??空の中で、私は一体何をしてた事になってるんですかぁぁ???////
も~~///
空の声を聞くと、急に現実味が増すんですけどぉぉ!!
真っ赤な顔で立ち尽くしている私に、後ろから、
「美未香♪どこ行ってたの?中庭でお昼食べない?」
と、肩を叩かれた。
振り向くと、りかちゃんが、お弁当箱をブラブラさせている。
「あ、食べる!今、お弁当持ってくるね♪」
私は、すぐに教室へ行き、お弁当を持つと、すぐにりかちゃんの元へ走った。