鬼畜(25)
「!・・この・・今の電話の人は昔っからの付き合いだから。
指名とか・・そんなんじゃ・・」
「え・・?」
客なのに・・指名じゃない??
ソレってどうゆう・・
あ・・
「・・本カノなんだ。」
「!!?」 そうですと言わんばかりの表情をする空。
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なんかなんかなんかなんかっ!!
「出てって!!!」
私は思いっきり、空の腕を引っ張ると、そのまま部屋から追い出した。
信じられないほどの力が出た。
これがいわゆる、火事場のバカ力というものだろうか?
ううん、そんな事、どうだっていい
とにかく、今は・・
そんな空の顔っ・・見たくない!!
バン!戸を閉じると、その戸にもたれかかる・・。
空、めずらしく無抵抗だった。戸を無理やり開けてこようともしない。
その時、
コン。 1回のノック音。
「――!」
「・・学校には来いよ。」
それだけ、言うと、空は戸から離れ、家から出て行ってしまう・・
窓から見える。空の後ろ姿。
振り向きもしない。
さっきの私が言った事が、
図星だったから?
てか・・なんで、こんなにイライラしてんの私っ?!
空に本カノ居たって別に気にすることないじゃん!
いやいや、むしろ、あんな外見で彼女居ないって方がおかしいって!
・・・・・・
あんな鬼畜・・!俺様・・!
ドドドSの多重人格者なんてっ・・
う・・っ・・
な、なに・・???
え?もしかして、私・・あの鬼畜の事、気になってる??
ウ・・ウソウソッ!!!そんなコト、
絶対絶対!リアにガチに
あ・り・え・な・い・からっ!!!!