鬼畜(22)
まぁ・・とりあえず・・空の名前の由来(?)はわかったけど・・
「しかし、昨日の美未香のダッシュには参った。」
え?
「・・ああ・・そっか。同じ教室にいるから、わかるもんね。私の行動・・」
私より先にお店に着くことなんて、いくらでも可能だよね。・・納得。
「いつもはどんくせぇのに、歩くのだけはちょ~早えーし!おかげで、着替え間に合わなかったんだかんな!」
「あ!」
だから、あの時、袖口留めてたんだ!
「ふっ♪」 可愛いトコあるじゃん
「今の付けとくかんな。」
「え?」
「今の俺への蔑みの微笑だよ。後から、何十倍にもして返してもらっから♪」
「えっ・・」・・っとぉ・・
サーーーーーーーーーッ・・
なんか・・急に不安になってきた。
あの・・
もしかして、こーゆーイジメ(?)はこれから毎日のごとく続くんでしょうか?
だ・・よね?だって
つまり、その相馬来(き←変換前)の空とは、ずーーーーっと、毎日、教室で会うんだもんね?
お・・お店に行かないとか以前の問題だよねコレって?
点・点・点
えっと、ソレってつまりぃ・・・
私の計画は最初っから、まるっきり意味なかったってことですかぁ・・っ
そ・・んなっ・・
「ん?美未香?」
「・・どうせ・・・空は、
ずっとそんな私を見て、バカにしてたんだよね。」
悔しくてボソッとそう呟く。
その瞬間、
グイッ! と腕を捕まれた!
「いっ!」
その力は弱まらない。
恐々、空の方を見ると、 「ひっ!!!」
あのちょ~~~~~~~~~おっかない目をした空の顔っ!!
うわぁ!!絶対に殺されるっ!!
えっ?!私なんか殺されるようなコトしたっけ???え~~~???
「だったら、わざわざ正体明かすかよ!」
「!」
空はそれだけ言うと、私の腕を乱暴に離すと、黒髪のヴィッグを付けなおし教室から出ていってしまった。
なに・・??なんで・・怒って・・
怒りたいのは私の方だよ?
空が出て行った後、力が抜け、床にペタンと座りこんでしまった。
腕にまだ、さっき捕まれた時の痛みが残っている。
空のこと・・・
よくわかんないよ。