鬼畜(19)
放課後、教室に残り、日誌を書いていると、
ガラッ
と戸が開き相馬くんが入ってきた。
「先生には報告しておいたよ。日誌書き終わった?」
私が日誌を書いている間、相馬くんは掃除・戸締りの確認をしたと報告に行ってくれていた。
「ん・・後少し。」
こーゆーの面倒っ、なにを書いていいのか毎回悩む。
「前のやつを参考に書けば?・・・・
・・・どんくせぇ」
あ、そっか!そうだよ・・・ねっ・・
「え?」 ・・・いま、・・最後なんてった?
「相馬・・くん?いま・・」
日誌から、ゆっくり顔をあげ、相馬くんを見る。
「わっ!!」
顔をあげた瞬間、すぐ近くに相馬くんの顔があって驚いた!!
「・・え?眼鏡・・」
いつもの眼鏡が外されてる。
でも・・それ以上に・・驚いたのは
・・・・その目
その目に、私は見覚えがあった・・ありすぎるくらいあった
その瞳・・・っ
「そ・ら?」
「うん♪」
なっ
「・ん・・・・でぇぇぇぇぇぇぇぇえぇ???!!!
はっ??はぁ??なんで?なんで相馬くんが空なの?
空が相馬くんと入れ替わったの?いつ???」
わけのわかんない事を叫んでいた。
「フガッ」 そんな私の口を空の手が塞ぐ。
「美未香、ちょ~ウケル♪ははっ」
「モゴッモゴッ!!」
「くはっ♪全然気付かないんだもん♪相馬が俺だってこと♪」
「!!!!フガッ」
「いやぁ~楽しませてもらったよ♪おかげで、美未香の変顔リアクション見られたし♪くくっ」
バッ!なんとか、その手を強引に引き離すと、
「い、いつから??いつから相馬くんと入れ替わったのよ?」
と、まだ理解できていない私。
「ホントば~か!、さっきから言ってんだろ、相馬は俺なの。最初っから!」
「!!!」
は・・ぁぁぁぁっぁぁぁああああ??????
「ははっ♪まぁ、美未香だけじゃないけどねわかんないの♪この学校で俺の事、知ってる奴なんかいねーし。」
そう言って笑い続ける相馬くん、もとい、空っ。