鬼畜(16)
家に着くと、お風呂にお湯をためて、ゆっくり浸かった。
「はぁ・・」
ため息が出る。
なんかこの頃、ため息ばかり・・
ぴちゃん。
顔を湯船の中へ半分鎮める。
・・お金も払ったし
もう負い目なくアソコへ行かなくてすむ・・。
ホントは他のイケメン様たちにお会いしたいけど、
空がいるんじゃ・・
はぁ・・あ、またため息ついちゃった。
空・・一体どういうつもりなんだろ?
あれだけ、イケメンでモテモテだったら、私なんかにかまけてないで、
空の事をちゃんと好きな女の子んコト、構えばいいのに。
モテる奴の考えてる事はイマイチ、良くわかんない!
お風呂からあがると、自分の部屋へ行き、ベッドへゴロンとした。
ウトウトとしかけた頃、
突然、携帯が鳴り響く。
「わ!」驚いて、体を起すと、
速攻、カバンの中から、鳴ってる携帯をとりだした。
少し寝ぼけてたせいか、相手も確認しないまま携帯に出てしまいっ、
「も・・」そう言い掛けたトコで、
「外見ろ!!」 「わっ!」
いきなり、そう怒鳴り声が聞こえた!
~~~~??????
えぇ・・っと、今の声って・・・どこかで聞いた事あるよーな・・
そう思いながら、窓から顔を覗かせると、
「・・・・・・・」
え・・・・?
まったく、この住宅街に、
まったく不釣合いな人物が立ってる。
金色の髪・・
その髪の間から覗かせる・・
あの鬼の目っ!!!~~~~~~~~~~~~~~!!!
「なっ、なにしてるのっ!」
私は、思わず窓を開け、そう叫んでいた。
叫んで、ハッ!と口を押さえると、携帯を閉じ、すぐに玄関へと走る!
バンと扉を開けると、
すぐ目の前に・・
あの、空が立っていた。