鬼畜(158)
エレベーターは30階を示し、その階に辿りつくと、開かれたエレベーター前にはリクさんと、もう2人見慣れない男の人が立っていた。
その2人がエレベーターの両戸を抑えて、オーナーと私をフロアへと降り立たせてくれる。
リクさん同様2人とも背の高い人で、1人はギャル男系のチャラいかんじなんだけど整った顔してて、平成仮面ライダー役なんかやったらちょ~似合いそ~なんて思っちゃうくらい。
もう1人は対照的に体つきはマッチョ系なコワモテ顔をしている。髪型がソフトモヒカンだからか、でかいハリネズミを想像してしまう。←失礼だろ
そんな観察をしていると、
「居ます」
単語のみでわけわんない言葉をコワモテの人が発する。
その言葉を理解してるのか、オーナーは
「ああ。」とだけ答え、ズンズンと廊下の奥へと突き進んでく、
その後をリクさんチャラ男、コワモテと続き、私も慌てて後を追った。
廊下の一番先。
その扉の前で、オーナーの足が止まる。
たぶん・・ううん間違いなく、ここがその部屋なんだ。
ここに、この扉の向こうに・・空が居る。
ドクンッ
大きく心臓が波打った。
大丈夫!何度もその言葉を繰り返した。