鬼畜(156)
入ってきたあの鉄の門を抜けると、乗ってきた白いセダンではなく、隣に駐車してある黒い高級車に乗り込むオーナーとリクさん。
「早く乗れ!」
「ひっ、はいっ!」
リクさんの脅しにより←いいのか?そんな事言って!
開いている後部座席のドアを見て、ここに乗るんだな!と察した私はすばやく乗り込もうとして・・
固まった!
その後部座席の奥には既にオーナーが座っててっ、そのぉ・・っ
「遅ぇ!」
「ひ!は、はいっ!」
これまたリクさんの脅しの一声で飛び乗ったはいーが奥には行けず
チョコンとその端に座り込みドアを閉めた私。
それを確認したのか、助手席に居るリクさんが運転席の人に告げる
「出せ!」の言葉で車は動き出した。
ひ~~~~~~~~~~~~~~~~っ!マジ怖ぇぇよっ!リクさん
はぁ・・って隣に目をやると、
ギロン! 「っくっ!」 これまた!心臓が一瞬で凍りつきそうな獣の目!
空の眼力上回ってんじゃね??
そんくらい生きた心地しない空間に今います・・前も横も向けねぇぇぇぇぇ
結局その道中、窓の外をずっと眺める格好のままで。背をむけるしかないじゃん(><)
奥座席に君臨されているオーナー様はどこかに携帯をかけて話をしていたし。
その話してる内容は全くわかんないし。
だってオーナーの口から出される言葉はほとんど
「ああ。」とか「おー。」とかしか言わないんだもん。