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鬼畜(153)


あ~~~~~~~~もう!!

この状況読めてないのは私1人だけかいっ!

そんなん我慢できないしっ!なにより、こんなとこで悠長に座ってる場合じゃないしっ!

「あっ、あのっ!」 思い切ってオーナーに向って声を出した。

「ん?」少し顔を上げたらしい、影が揺れた。

「い、今、どこにかけたんですか??私は空の事が心配でリクさんとこに行ったのに

な、なんなんですか??」

あああっ、もうムチャクチャだぁぁぁ

この文章になってない言葉を吐き出した後、緊張もあったせいかゼェゼェと息をきらしてた。

「だから、空んトコにかけたんじゃねぇか。」

横からリクさんの低~~~い声が響く。

「へっ?」

「ウチからの携帯かけても、番号わかってるから出ない可能性があった。

だから、あんたの携帯を借りた。ただそれだけだ。」

前からオーナーの声も低く響いた。

はぁ・・

え?

「って事は、今、空のところにかけたんですか?」

「そう言ってんだろが!」

「ひぃっ!」

横からくるリクさんのものすごい声にマジビビッた!!

「ちょっと、リク、地出過ぎ!美未香怖がってるじゃん。」

りかちゃんからの救いの言葉に

「ちっ!」

と舌打ちするりくさん。

地??コレがリクさんの本当のお姿って事???

マジかぁぁぁぁぁ

ガラガラと私の中で持ち続けていた陸さん像が見事に全て砕け散っていく音がした。


「で。」


は?

で? 続くオーナーの言葉で前を見直すと、


「・・案の定だった。」


案・・の定??

あ、そうだ!電話口から聞こえてきたのは・・女の人の声。お母さんにしては若い

お姉ぇさん・・?


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