鬼畜(15)
「くすっ」
「え?//」
「ウソ。無理やりなんてしねぇよ。」そう言い、体をゆっくりと離してくれた。
・・?空・・
そうして、立ち上がると、ポットの置いてあるテーブルの方へ歩いていく。
めずらしく、飲み物を用意してくれてる・・この香りは・・アップルティーかな・・?
入れ終わると、
「どうぞ」
と、テーブルまで、運んでくれた。
ど、どうしちゃったの??一体??
空、どこかに頭ぶつけちゃったんじゃないの??
あまりにもいつもと違ってたから、マジで心配してしまう。
「あの、空?」 「ん?」
う・・///やっぱ違うっ そんな甘い顔初めて見たしっ!
まぁソレはそれでOKなんだけど・・
あぁいけないいけない!!///
「あ・あの、どうかしたの?もしかして頭とか打った?」
その質問がいけなかったのだろうか!!??
いきなり、
「あぁ??」 と片目を吊り上げ、あのいつもの空へ逆戻りしたぁぁ!!
「わぁぁっ!!」 もうなんなのよっ!こいつ~~~
「なんか、疲れた。」 いきなり、空はそう言ってソファにゴロンと寝転がる。
あのね・・
あきらかに疲れてんのは私の方なんですけど??
ぷぅとブゥたれた顔で空を見ると、
「くぅ・・」
「は?」
え??なに?ネタ?じゃなくて、寝た?客ほっぽって寝たんですか~~~っ???
「そ・・ら?」
ソロッと這いずって、空の側へ行く。
が、やっぱり・・
「くぅ・・」
寝てる・・・
はぁぁぁぁ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~・・・
信じられない・・こいつ。
ジロッと空を睨んだ。
「う///」
く、悔しいコトに、寝顔もキレイなんだなっ!
睫なんて、私より長いんじゃない?
唇だってツヤツヤだし・・
!って、この唇に私・・キスされちゃったんだっけ////
なんか、今更ながらテレるっ!///
う、違うでしょ!ファーストキス奪われて怒るトコでしょ!ソコ!
あぁぁぁ・・なんか、自己嫌悪。
空はいらないって言ったケド・・そういう訳にはいかない。
寝ている間に、お金置いて帰ろう。
私は、お金の入った封筒をテーブルに置くと、空を起さないように静かに部屋を出た。