鬼畜(139)
クッソ~~~~この状況で反撃してくるとはっつ!!
なろぉ!
「れ、練習するもん!!空のばーかっ!もう寝るから家に入るっ!」
「なっ!!」
悪者の棄て台詞のごとくそう言葉を吐き捨てると、すぐに回れ右して駆け出そうとする。
それを空は私の腰に腕を回しこんで軽々と阻止した。
そして、力強く後ろから抱きしめてくる
「--////ぅ、はなっ・・し!」
一応は抵抗してみたがそれは無理なんだとわかり、
はぁ・・と深くため息をついて大人しく動かずに居ると
「オーナーにOK出すぞ?マジでいいんだな?」
そんな確認をしてきた。
「・・・うん」
さっきそう言っちゃった手前、それしか言えない。
「・・・・・」
「・・空?」 なんで何にも言わないの?
「ホントはさ。
お前に話そうか悩んでた。
話したら、またお前が・・辛い思いすんだろうって思ったし、だったら、何も言わないでそんなショーなんてやらねぇでこのまま麗騎士で働いた方がいいんじゃないかって。」
「・・・・」
「でも美未香にとってはソレが一番、嫌なことなんだって気付いた。
俺が反対の立場だったら、ぜってぇヤだかんな!」
「!」
「悪ィ、勝手なコトばっか言ってんな俺。」
「・・・・空」
「・・・」
「大丈夫だよ。信じてるからさ。」 そう自分にも言い聞かせてる。
「ん」
それを聞いて安心したのか
空は抱きしめてる腕をゆっくりはずして軽く後ろ髪にキスをした。