鬼畜(124)
よし!
空が来るまで、私もがんばって起きて待ってるぞ!
空が労働してるってーのに、私だけ寝るわけにはいかないもんねっ!
家に着くなり、すぐ部屋へ籠ってそう意気込んだ私!エライ!!
・・・・・
・・・・それにしてもヒマだ・・
お風呂は空の部屋で入ったし・・
着替えも今、済んだし・・
後は何をしていよう・・
りかちゃんとしゃべりたいけど、なんかお取り込み中みたいだったし・・
ボーーーーーッ・・・
空は・・
ボーーーーーーーーッ・・
仕事・・中・・
ボーーーーーーーーーッ
・・だし
ボーーーーーーーーー・・・
~~~♪~~~~♪~~~~~♪
ん・・
これは・・携帯の着音・・
んー・・・・もぉ誰だよー・・・
---・・・んん・・
ハッ!!
ヤバ!!
いつの間にか眠ってしまっていた!
慌てて飛び起き携帯を手に取るとディスプレイには≪空≫の文字
出ようとした寸前でピッと切れてしまいっ、
すぐにかけなおそうと着暦の欄を開いたら、
「どわ!!」
そこには・・≪空≫≪空≫≪空≫≪空≫≪空≫≪空≫≪空≫≪空≫≪空≫
と並んでいるではないかっ!!
えええっ???一体、いつから、鳴っていたんだぁ???
時間をみると、リアルタイム午前4時・・
最初の着歴タイムは、午前2時・・
つまり・・2時間も・・かけつづけていた・・?
つまり・・2時間も気付かず寝てた?
つまり・・2時間も空からの電話を放置?
つー・・ことはぁ・・
ゾゾ・・ッ!!
やっばぁ~~~~~~~~~いっ!!
これは絶対に空のことだもん怒ってるよぉ~~~~っ!
うわ!初日からコレかよ?!って呆れられてるよっ!!(><)
いや、その前に、私、殺されちゃうよ~~~~~~~~~っ!
それに・・っ、ど、どうしよっ
もう会いにこないって言われたらっ・・ ズキンッ
う・・っ
~~~♪~~~♪
ビクッ!!
そんな時、再び、携帯が鳴った!!
恐る恐る携帯を開くと、やはり≪空≫から。
ど、ど、ど~~~しよっ!!
出なきゃね!何はともあれ、まずは出なきゃね!!
ピッ。
震える指でボタンを押す。・・・・ゴクッ
「・・・・・あの」 声も震えるっ
「・・さすがにこの季節、この時間は冷えるな。」
「へ?」 電話越しに聞こえるイミ不明な言葉。まぁ、いつもの事だが・・。
「外。」
「ん?」 え?外?
フッと首を伸ばし、窓から外を見ると、
「えっ??」
門の側に、いわゆるヤン〇ー座りでこっちを睨みつけてる鬼の姿。
点 点 点
て!!!「っぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!!! 」
一瞬、真っ白になった私の頭は、すぐに!瞬時に!正気を取り戻し、雄たけびった!
そして、すぐに玄関の戸を開け、鬼の立つ門へと駆け寄り
「ごめん!!!空―・・」 っえ??
伸ばした手が空の腕に触れた瞬間、伝わってきた冷気・・
これは鬼の怒りのオーラで出来たもんじゃない!(おい!
これは、何時間も外に居たっていう・・
「空・・っ、もしかして・・ずっとココに・・」
「このまま凍死すっかと思った。」
「っ!」 冬に近づいてるこの季節に、日中だって涼しいのに、こんな夜に、外居たら寒いでしょ!
マジ凍るでしょ!
「ごっ、ごめんっ!空っ!このままじゃ、風邪ひいちゃう!とにかく家に入って!」
グイッと、手を引っ張り、家の中へ連れて行こうとした、 グッ!
「え?」
その腕を逆に引っ張られ、空の胸の中へと抱き寄せられる。
「そ・・ら?」
「ここでいい、美未香の顔見れたから、今日は帰るな。」
「え、ダメだよ!そのままじゃマジで風邪ひくって!」
「ふ・・じゃ、」
チュッ
「ふぇ?」
軽くキスをしてきた空。
「これで、十分温まったから、大丈夫。じゃあな。」
「えっ?///ちょ、そ、らっ??!!」