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鬼畜(105)


「うん♪」


「――////!!」またも爆殺笑顔でいいやがったっ!!!///// クラクラッ///


「早く食え!」 今の愛らしい顔と声はどこ行ったんだい??ってぐらい、相変わらずの命令口調で空はそう言い放つと、スッと立ち上がってどこかへ行ってしまった。

「?」

なんだ?もう満腹だからココに居る必要性なくなったってことかい?あとは用なしってか!?

ちっ!行動が獣過ぎててついて行けんわ!


・・・・


・・・だけど・・

空の


あの・・嬉しそうな顔・・


・・・美味しかったって・・

      ・・へへ////


良かった・・♪



1人でそんな事を思いながら、ニマニマしてお弁当を食べていると、

ポン!

頭の上になにか置かれた。


ひんやり~


「え?」 上を向くと、そこには空がいつの間にか立っていて、

私の頭のに置いたものを、今度は頬にくっつけてきた!

「わっ冷たっ!」

そのひんやり冷たいものの正体はパックのリンゴジュースで、

「飲みモン、いるだろ?」

と、ニッコリ笑って、それを手渡してくれた。


「あ・・りがと。」

「おう」

空の手には缶コーヒーが握られてて、壁のいもたれかかってソレを飲み干してる。


そっか・・これ買いに行ってくれてたんだ。

意外と・・

「いいトコあんじゃん♪」 ストローを差込みながら、ニッコと笑った。


「お前にだけね。・・ふ」

「ぅ//」 んな真顔で、こ、こんなトコでソレ言ってのけれちゃうあんたってば、すげーよ!改めてすげーと思うよっ!!言われた私の方が赤面だよっ!!/////////


「・・弁当、サンキュな。」

赤面解除できないままの私に、ポソッと空がそんなことを言ってくる。

「ん/// お腹・・いっぱいになった?」 ちょっと照れる///

「ああ、すっげ」


「じゃ、今、幸せ?」

「ん。すげー幸せ♪」

あ・・///

「・・・・」

「ん?どうした?」


「昨日ね・・ママに言われたの。お腹すいてると笑顔じゃなくなるって、それだと【笑顔=幸せ】につながらないんだって。私も、ご飯を食べた時に実感したの。だから、空にも実感してほしかった。」


「!」


「それでお弁当作ってみたの。空にも、お腹いっぱいになってもらって、笑顔になってほしかった。」


「!」


「幸せになってほしかった。」


「!」


「まぁ・・私がつくらなくても、空んトコのママだって作ってくれるんだろーけど・・」


「・・いねぇよ。」

「・・え?」


「そんなんいねぇ」

え?


「親なんか居ねぇ、」

「―――!!」


ゆっくり顔を上げ、そういった空の言葉に、私は動けずにいた。


親が・・


居ない・・?


え・・?



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