鬼畜(103)
それから、空に家まで送ってもらった私は、
部屋に入るなり、ベッドへダイブした。
「はぁ~・・・・」
色々なことが頭をかけめぐる。
空のしてくれた話をゆっくり思い出してみる。
「・・・・」
改めて・・
空・・ってば・・すごいと思う。
いままで、1人で戦ってたんだって、
誰にも言えず・・
・・・・・
あ・・れ・・・?
そういえば・・
空って、親にも・・相談とかしてないのかな?
・・・・・
んっ?
あ、でも、前・・≪家ない≫ とかなんとかって言ってなかったっけ??
・・・・・・
う~~~~~~~~~~ん・・・っ
あれだけ、話しをしたくせに、まだまだ、空には謎があるということに気付く。
しかも・・ソレ聞きにくっ!
「親居ないの?」
なんてストレートすぎるしっ!!
「やっぱ、人間じゃないから?」
・・・・・・
こ、殺されるな。確実に。うん。やめよう
それよりも・・ はぁ・・
月末かぁ
ああは言ったけど、ホントは少し不安。
空、なにかされたりとか・・しないよね。
仮にも、恋人同士だったんだもん。これ以上、ヒドイ事なんて・・
しないよね・・?
「はぁ・・」
だ、ダメだっ!悪い事しか思い浮かんでこないっ!
これじゃダメだぁ!!
バッ! ベッドから飛び起きて、リビングへと向った。
リビングには、ママがいて、
「ご飯は?食べたの?」 て聞いてくる。
「んー・・なんか、あまりお腹すかない。」
そう答えて、冷蔵庫からオレンジジュースのペットボトルを取り出し、
それをコップに移し変えていると、
「何か食べないと、幸せになんないわよ~」
とワケのわかんない事を言ってきた。
「なにソレ?」
「生き物はね、お腹がすくと、ネガティブになるもんなの。だから、そーゆう時は、お腹いっぱい食べるといいんだよ。食べた後って皆、笑顔になるでしょ?つまり、それが幸せに繋がるのだよ♪」
「? てことは、私が今、ネガティブだと?」
「違うの?」
「ぅ・・」 当たってるかも・・
「でも、なんでわかったの?」
「親なめんなよ♪」 ふふんと鼻で笑い、冷蔵庫から食材を取り出すと、
「野菜炒めしかないからね、」 と、フライパンを掲げ手際よく作り出すママ。
恐るべし!!!
「うん」 と、返事をして、キッチン脇の椅子に座って出来上がりを待った。
・・・・・・
親って・・すごいな。
こんなに自分勝手にしてても、少し、顔を見ただけで、少し会話をしただけで、ちゃっかり、子どもの状態がわかっちゃうんだもん。
・・・空んとこだって・・
そうじゃないのかな?
絶対に・・親は心配してると思うんだけどな・・
出来上がった野菜炒めを食べ終わると、ママの言ったとおり、笑顔になった。
そして、いい案も考え付いた!
うん!やっぱ、満腹バンザイ!(どこの食べ歩き番宣だ!
次の日、昨日考え付いた(いい案)とやらを持って、学校へ向った。
迎えにきてくれた空にはまだ内緒。
こっそり、隠しもったソレ。
ワクワク♪
キンコンカンコン♪
お昼休みを告げる鐘が鳴る。
「よっしゃ!♪」 元気よく席をたち、まずはりかちゃんの元へ。
「なにそんなにハラペコ?」 あまりの勢いで行ったもんだから、そう、りかちゃんに突っ込まれた。
「違うし! 今日、お昼一緒できないからごめんって言いに来たの。」
「ん?ああ、ダーリンと食べるんだ~?二ヤッ♪」
「う//」 この頃、りかちゃんのお譲イメージが崩れてく頻度が増したよ~な・・
「私、今日は外食するから、気にしないでゆっくりラブってきてねん♪」
と、手をヒラヒラさせ、教室から出ていってしまったっ
外・・外食かぁ・・やっぱ、イメージは崩れつつあるものの、ホンマもんのお譲はやることが違うぜ!