表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

読書サークル研究会 ほにゃらり

神田川素意成《かんだがわそいや》の煌めきメモリアル動画

作者: 三千

※ いつも通り(?)ちょっとお下品なところがありますので、苦手な方はご注意くださいね。(^ν^)


俺の名前は、神田川素意成(かんだがわそいや)


読書サークル研究会ほにゃらりのサークル長であり、謎の速読大会優勝、「全国大学選抜水泳競技県大会」出場、そして優勝。現在は、ノラロウ(野良猫)とタッグを組んで、大学生ユーチューバーをやっている。



詳細は、『ひ弱な読サーの僕が富士山に登ってご来光を拝もうってことになったんだけど、大好きな弓月さんと接近できたしご来光も拝めたのに、同時になんか虚しい気持ちにもなったって話、聞いて?』などの読書サークル研究会ほにゃらりシリーズをご覧になって欲しいが、ご覧にならなくても話は通ずるから大丈夫だ。が、俺の活躍が描かれた超大作だ。どうかご覧あれ。(番宣)



とまあ、こんな輝かしい(煌めきとも言う)実績のある俺について、色々な情報を教えてほしいという、ユーチューブチャンネルのフォロワーからの意見があり、今回、俺の歴史を紐解いていこうではないかという回になった。


いつもは長谷部という惰弱なヤツが俺のことを好き勝手に語っているようだから、俺も今回は好き勝手に語らせてもらおうと思っている。


ん? ノラロウ? ちゃんとキャメラ(iPhone 12)は回っているか?


よし。では動画を撮っていこう。



まずはこのことから語らせていただこう。俺、神田川素意成かんだがわそいやは、なぜ速読が超人的なのか? じゃん!(ここでフリップ)


この問いに答えていく。


それは俺が小学校3年生の時だった。ある新聞紙との出会いが、それまでぽややんと生きていた俺の生き様を変えた。


月曜日のことだった。その日、微熱があったため学校を休んだ俺。父ちゃんも母ちゃんも仕事に出て、留守番することとなった俺は、リビングの倉庫で食料を漁っていた。腹が減って死にそうだったので、見つけたカップラーメンに歓喜していたその時。


ふと、新聞置き場に目がいった。なんとなくだが、気になったのだ。一番上に放ってあった新聞紙を手に取る。いつも家で目にしている新聞紙と、雰囲気がちょっと違う。開けてみると、それはスポーツ新聞だとわかった。


うちの父ちゃんは日曜日になると競馬中継をテレビで観ている。どうやら馬券も買っているらしく、スポーツ新聞をパラパラめくった先の、競馬予想に赤ペンで大きく丸が打ってあった。

けれど、気になったのはそこじゃない。

世のスポーツ新聞愛好家には、もうお分かりだろうが、このスポーツ新聞ってやつは、実はちょっとエッチな小説も載っているのだ!


そのコーナーを偶然、ひょっこりと犬が歩けば棒に当たる的な、いや本当に偶然にも大大大偶然見つけてしまった俺は、ちょっとエッチな小説をその場で熟読してしまった。その日はまあ言うなれば、その後熱が上がってしまい、母ちゃんに「なんでこんなに熱が上がっちまったんだろうねえ」と言われながら、病院に連れていかれてケツに注射を打たれたのだが、それは置いておいて、これは本当に運命の出会いだと言っても過言のないものとなった。


毎週、月曜日が来る。学校から直帰し、母ちゃんが仕事から帰ってくるまでに、打ち捨てられたスポ紙を急いで読む。または、母ちゃんが風呂掃除をしている時に隠れてスポ紙を読む。それを繰り返しているうちに、速読ができるようになったってわけ。


え? くだらない? なんだとキサマ、男ならこの気持ちわかるだろうっっっっっ!(唾)


まあ良い。では次。


なぜ、俺がこんなにも水泳が速くなったのか。じゃん!(ここでフリップ)


ここだ。ここを語らねば、いかん。かなりの重要ポイントだ。なんせ筋肉(シックスパック)に描かれたあみだくじを乗り越えて(もうちょっとで失格になるとこだった)、「全国大学選抜水泳競技県大会」出場、そして優勝を果たしたのだからな。


ノラロウ、ちゃんと撮っているか?


こほん。


それは俺が小学校4年生の時だった。スポーツ紙を読むようになっていた俺は、ちょっと言いにくいのだが、色々な意味でムラムラしていた。


それを当時通っていたスイミングにぶつけた結果、非常に優秀な水泳選手が出来上がってしまったというわけ。筋肉がムラムラを凌駕していく。

俺は、クロールどころか、平泳ぎ背泳ぎだけでなく、バタフライまでもをムラムラしつつ、とことん極めてしまった。


そんなわけで、俺の人生はスポーツ新聞とともにあると言っても過言ではない。(過言)


現在、俺は堂々とスポーツ新聞を購入、愛読している。これがそうだ! じゃん!(ここでスポ紙を掲げる)


そこな女子どもの、いやだー神田川くんってば不潔ーって声が少なからず遠からず、上がるだろうと予想される。が、俺はこんな常軌を逸した俺という人間を創り上げてくださったスポ紙に感謝こそすれ、だ。女子にああだこうだと言われようが、スポーツ新聞をゴミ箱に捨てるだなんて恥じた行為は、断じてしたくないのだ!


こほん。


これが、神田川素意成(かんだがわそいや)の歴史であり真実だ。この筋肉(シックスパック)は伊達じゃない。わかっていただけただろうか。


「俺を形成するものの全ては、スポ紙からできている」


終わり



♪ チャンネル登録してねっ!♪



どうだった、ノラロウ? 良い感じで撮れたか?

あれ? どこ行っちゃったの? ノラローーーーーウ!


あ、弓月! ちょ、ま、えっ、今日って読サー休みじゃなかったっけ? え? なにをやっているんだって? いやいや、ちょっとこれはその違うんだ。このスポーツ新聞は、弓月の大好きな新聞とはちょっと違うっていうか、そういうんじゃないから、読まなくてよしだ。なんでこんなところにあるんだろうな? いいや、こんなもん、ゴミ箱行きだ! 捨てちゃえ!


バサッッ



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 面白〰️〰️っ。 笑いました!! [一言] 実家の父がスポ紙、買ってました。 赤いペンで新聞に数字を書き入れてましたよ。 ……エロいページありますよね。そんなこともナツカシス。 弓月さ…
[一言]  三千様  大変楽しませていただきました。中村尚裕です。  そいや! じゃん! (ここでフリップ)  もうね、辛坊たまらん素朴な一言。  楽しい~~(^▽^)!←窒息寸前  こうい…
[良い点] 捨てちゃった!己の全てを作り上げてくれたものをっ! でも、しょーがないですね。この場合、しょーがない。 そして、偉業を成し遂げたきっかけって、案外本当にそんなことだったりすると思います(…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ