契約
どうぞご覧下さい。
「そうだ! 此奴はそなたの純潔を奪い、今まさに殺そうとしている! 許されない事だ、怒れ! 憎め!」
悪魔の声に呼応するかの様に私の怒りがどんどん膨らんで行く。 そうだ! 私はこれ迄普通に真面目に生きてきた、それなのにこんな理不尽な事があって良いはずが無い。 そうこの国にはそんな理不尽が罷り通っている、私が、私が正さなければ!! 悪魔の力を借りてでも。
「悪魔さん!!」
「決心はついたか?」
「やるわ! この国の屑共を私が抹殺してやる!!」
「宜しい、早速契約だ。 では胸元を開けよ」
私は言われた通り服のボタンを一つ二つ外して胸元を出した。
「汝、神谷 火乃華。 我との契約を望むか?」
「はい」
承諾した瞬間何処からともなく紅い光が私の胸元に当たる。 一瞬レーザーポインターみたいと思ったら、痛みが走った。
「痛った! 何?」
「契約の印だ、暫し我慢せよ」
「結構痛いんだけど、続きがあるなら早く」
私は顔を顰めながら痛みに耐えた。
「汝、神谷 火乃華。 己が信念の為罪人を滅し、その時得られた穢れし魂を、我に捧げる事を誓うか?」
「誓います」
紅い光がウネウネと動いて何かの形を型どって行く。
「王の中の王、魔皇ルシフェルの名に於いて、汝、神谷 火乃華との契約をここに結ぼう」
こういう超有名な名前は使い所に困る。 かと言って作るのはもっと大変(;o;)
ここまで読んで頂き有難う御座いました。