決められた運命?
どうぞご覧下さい。
「娘、そなた今回の事は突然襲い掛かった不幸だと思ってはおらぬか?」
「それは……まあ……なんとなく」
私は“突然の不幸”かと問われたら、そう答えるしか無かった。
「だがな、それは間違いだ。 そなたは今日死ぬ様に決められて居たのだ。 分かりやすく言えば運命か」
「そんな、…………どうして?…………」
私は愕然として言葉が続かなかった。 目の前の光景が運命? 決められていた? そんな事実を突き付けられ私は頭を上げる事が出来なかった。 そんな私に声は語り掛けて来た。
「何故そうなったか? 何故そう決められたか? 分かるか?」
「えっ? 決めたって……だれが?」
「そうだ、決めた奴が居るのだ。 運命を操る、自称全知全能の奴がな」
全知全能? そんなの……そんなの神様しかいないじゃない。 でも……何で?
「全知全能って神様の事なの? 何で神様が?」
「全知全能、完全体だからだ。 まあ我に言わせれば不完全体だがな」
「えっ全能だから? 不完全?」
「考えてもみろ、全知全能ならば 何故実を食べられる? 何故殺人を見過ごした後咎める? 何故洪水という非効率的な事をする? そもそも何故人の様な不完全な存在を作った?」
声が問い掛けて来たのは、ある神話にある物語の事だ。
新しい所為なのか多少は浮かびやすいかも。
ここまで読んで頂き有難う御座いました。






