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冥土さんが往く  作者: セフィール
メイドの始り
3/20

感動?の再会

 

 よし、できてるね。

 これは私がやっていたゲームの、“私”のステータス。

 私の世界には、似たようなものはあったけど、ここまで多様な能力の値や、技術の修得度合なんかを、精密に表すものじゃなかった。

 だから、ゲームのステータスを参考に、作って私の能力を表してみたけど、よくよく考えると、このステータス、正確じゃない。

 ゲームの私は、少し制限がかかってた。

 スキル、つまり技術面ではやっぱりシステム的に自由にできないこともあったし、能力値も、表すとしたらオール∞だ。

 それに何より、溝淵 深羅の、意志の強さを手にいれ、さらに存在格が上がった私は、以前より強い。

 まあ、技術面でのリハビリは少し必要だけど、それも悪魔達に相手してもらったりすればすぐだろうし。

 料理とかは、それ専用の世界でも作ろう。

 あ、せっかくだから、深羅の世界の料理も作ってみよう。

 それなら、せっかくだし、稲作もしようかな。

 作ろうと思えば何でもパッと作れちゃうけど、それだとなんか味気ないし、ちゃんと育ててみたい。作ってみたい。

 農業専用の世界も作ろう。深羅のと私がいたところ両方いるから二ついるね。まあ、これもすぐに造れちゃうからいいけど。

 あと、農業といえば畜産もはずせないよね!

 でも、これは分けた方がいいかな?。うん。分けよう。

 それと、魚も外せないよね。寿司も握りたいし。これは畜産の世界と同じでいいか。

 よし、大きく分けて、訓練世界と植物世界、動物世界だね。

 管理は、悪魔にも手伝ってもらおう。

 あ、悪魔達に会っておかないと。ずっと寝てて心配させちゃっただろうしね。

 特に13人いる一番歳上の子達。一番長く一緒にいたからね。

 元気にしてたかな?まあ、あの子達も強いし、大丈夫かな。

 どんな風に成長したかな。楽しみだなぁ。

 知ろうと思えばすぐに知れるけど、やっぱり会って確かめたいよね。

 それじゃあ、行ってみよう!。




 まずは最年長組の一人、原初の金(ドウル)君!

 とっても自信家なんだけど、素直になれない可愛いところもあるんだよね。

 普段は金髪の美青年の姿をしてる。


 お、さっそく発見!

 うーん。普通に行っても面白く無いよね。

 よし、いきなり背後から抱きついてみよう!


 ガシッ

 !?


「だーれだ?」

「誰だ!」


 おー、すぐに引き剥がそうとしてくるね。でも、離れてあーげない。ん?形を変えて逃げる気だね。甘い。そんなことさせないよ!変化のプロセスに干渉して、ほいっ。

「ぬおっ、な、何!?」


 可愛い可愛い、メイドさんにしてみました!

 それも、日本のメイド喫茶にいるような甘ロリ風のフリフリのフリフリ!姿もロリっぽくしてみました♪


「わ、私の変化に干渉してきただと!?こ、こんなことができるのは……ま、まさか、は、母上!?」


「せーかーい!さすがドウルちゃん!ママのことよくわかってるね!ママは嬉しいよ!」


「そ、そんな…母上が、蘇っただと!?」


 おー、プルプル震えてる。

 よしよし。そんなに私に会えなくてさみしかったんだね。

 そして再会の感動に打ち震えてるんだね。

 きっとそうに違い無い!

 私の復活に絶望を感じるなんて、あるはずないからね♪

 これぞ母子の感動の再会!

 うん、私もまた会えて嬉しいよ!


「お、終わりだ。またあの地獄が始まる。ことあるごとに俺の世話を焼いて来て、そしてそれを黒に馬鹿にされ、銀も一緒に俺をおちょくりに来て。ひたすらプライドをズタズタにされる毎日が、また訪れるのか。」


 どうしたのかな?うつむいちゃって。

 はっ、もしかして、てれちゃってる!?

 きっとそうだよね!

 んもー。可愛いなぁドウルちゃんは!

 そうだ!お嬢様を見つけるまでは、リハビリと練習も兼ねて、また甘やかしてあげよう。原初の銀(アルジェント)ちゃんもまた手伝ってくれるだろうし。

 よし、次はアルジェントちゃんのところに行こう!

 ドウルちゃんは、このまま抱っこしておこう。


「いや、まだだ、まだ終わっちゃいない!俺はあれから強くなった!しかし、母上は今まで何もしていなかったはず!そして何より、母上はまだ復活して間もない。弱体化しているはずだ!なら、十分に勝機はある!そうだ!私は最強種たる悪魔の、至高の金の系譜の頂点、原初の金(ドウル)だ!こんなところで終わるはずが無い!よし、そうと決まれば母上の手から脱出を…ぬ、抜けれ無い。ならば今度こそ変化を…できない!?まてまて、焦るな。いずれ母上も私を放す時が来るはず。その時まで待てばいい。そこで真っ向勝負を挑む!そこで母上に打ち勝てば、母上も私を認め、子供扱いしなくなるだろう。それまではこの状態を甘んじて受け入れよう。」


 なんかぶつぶつ言ってるけど、どうしたのかな?

 あ、久しぶり過ぎて何を話したらいいのかわからないのかな?。

 うん。たぶんそうだよね。

 間違っても、反抗期なんかじゃ無いもんね♪

 んもー。ほんとに可愛い!

 そうだ!後で日本の料理を食べさせてあげよう。

 まずは、お子様ランチかな?ファミレス風の部屋で、私が食べさせてあげよう。ちゃんと前掛けも作らないとね♪


「!何か悪寒が…気のせいか?それよりいつまでこの状態なのか。んん!?は、母上っ。いったいどこに向かっているのですか?そちらは確か銀の奴がいるところでは?や、やめてくれ、この状態をあいつと黒にだけは見られたくない!ちょ、止まってください母上!それとそろそろ放してください!ほんとにそれだけは止めろください!ねえ聞いてます?聞こえてますよね!?聞いて!?私の話しを聞いて!?だ、誰か助けてくれー!」


 原初の金(ドウル)の、悲痛な叫びが響いた。


「うんうん。元気なのはいいことだね♪」





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