別館編.第二十二章 貴重な情報を持ち出して彼女は
ーーー執事ガンスの隠し部屋
22日目。ただ一人、カマンは部屋からの出方も分からず数時間経ってから誰の気配もない本館にただ一人取り残され心細くなっていた。
カマン「全くパルミったら…私の大切なあの子もきっと辛かったのかな…
へっ…へへっ。へへへ。分かんないけどあのパルミを攫った子は悪い子だね。ロッコリ?知らないなあ。殺しちゃおうかな。私の邪魔をするんだもんね。次会ったら絶対許さないから。殺すってこういう感情がトリガーになるんだよね…?へ。へへへ。」
一人不気味に笑う中多くの本がずらりと並ぶ部屋でもあった執事の部屋で一つ目立つ本を発見した。多くの赤い本が並ぶ中一つ緑色の本があった。
「周りの本はなんか少し汚いんだけどこれだけつい最近までちゃんと見ていたような…ん?何々。
お、お。なんて読むんだろ?これ。なんとかの王国にて、、、てんい?する方法?なんだろ。」
”研究所の階段から降り扉を開け少し進んで右にある部屋に入りその部屋に数個ある扉の内一番奥にある緑色の部屋に簡単に転移するための装置を常備してある。その部屋に入るためには研究所内の"1の部屋""2の部屋""5の部屋"の3つの部屋にそれぞれ一枚ずつ設置してあるただの白紙であるものを”あぶり出し”、それに出てきたパスワードを"3の部屋"にあるパソコンに打ち込めばあとはそこから部屋のロックを解除するだけで入れるようになる。部屋に入って5分経つか部屋に入った後出た瞬間ロックされるように仕組みを施してあるためパスワードは最低限の者にしか共有してはならない。”
…難しい言葉で書かれているためデク君(一番頭のいい狐人)に渡して解読してもらうかしかない。とりあえずカマン一人には理解できなかったためとりあえず言葉の意味でも調べたかった…その時デスクの上にある何かに腕を当ててしまった時ピコっ!と音を立てて起動した。
「ザ…ザザ…ご主人様。ご主人様。これはこれはだいぶいい朝でございますね♪ご主人様。今日は何のお話をしましょうか。」
状況が呑み込めなかった。小さい奴が喋っている。小さいと思うはずなのに画面の中にすっぽり浮かんでいるが全身が映っている。
カマン「なななな。なんだ?貴方は…小人?」
「なるほどなるほど。ご主人様今日はご冗談デイですね!私は小人じゃないですよも~~~私は???王国でゆらりくつろいでいますよ~。も~も~も~!私は”イーザ・マニアですです!ノーザちゃんは元気してますか?あの子おっちょこちょいで。」
「…貴方名前長いね…」
「???…あ~。ご主人様今隠されてますもんね。これは”フルネーム”ですよ。あとあと!狐人様達は捕らえられましたか?いち早くとらえてこちらに返ってきてくださいね♪」
向こうはこっちの姿が見えていないようだった。にしても物騒なことをぺらぺらと喋っている。狐人を捕らえる…?帰る?やはり私たちに幸せな人生を送らせるというのは嘘なのか。だとしても言葉の意味をとっとと理解しないと。別に大半の狐人はどうなってもいいがパルミは絶対に殺させないという意思。あとカマン自身はどうしてもその王国が気になり過ぎていた。
緊張しながらも聞きたいことを聞いてみた。
「あの…パソコンって何?転移って何?パスワードって何?」
イーザ「ご主人様落ち着いて落ち着いて!ちゃんと順番に説明しますから。パスワード?はパスワード自体を知りたいんですか?それともパスワードという言葉を知りたいんですか?」
「?????」
「あ~もうご主人様フリーズしないでください。まず”転移”というのは簡単に言うと場所を移動させる事で手段問わずに遠くの場所にひゅーーーんって行けるのが転移です。パソコンは通称パーソナルコンピューターと言い…」
と、解説は10分にわたり続いた。
「分かっていただけましたか?」
「分かんないという事が分かったよ。とにかく転移ってのは遠くの場所にひゅーんって行けるんだな!おっけーわかった!…って言ってもここから出られないんだった。つらいな~」
「ご主人様…ドジだなあ。また物忘れですかぁ?鍵ならこの机の引き出し。右の上から三番目の引き出しに入ってますよぉ。それマスターキーですよ。それは研究所の全部の部屋も開くって言ってましたよね…?全くもぅ~大事に使ってくださいね。とりあえず私はお城でいつもご主人様のお帰りをお待ちしていますので早く帰ってきてくださいね♪また何かあれば戻ってきてください。」
プツッ。
そういうと小人らしき人物は消えてしまった。得られた情報はこの引き出しにある鍵は研究所と言うところを散策するのにうってつけなのとこの情報を持っているのは少なくとも今は”自分だけ”という事であることに…
悪い顔をするカマン。どうするカマン。
登場人物
カマン
三姉妹の次女でありパルミを大切に思っている。なので邪魔者が入ると状況関係なく嫌な思いをし、そいつを引きはがそうとしたりする。そして執事の部屋で手に入れた本の情報を元に一人悪だくみをするのであった。マスターキーを手に入れたので研究所の全ての部屋を開けられる。
イーザ・マニア
ノーザという女性と知り合いのようだが…?小さな画面で喋っているメイド姿をした女の子。
見たところ狐人ではなかったがカマンからしたらそんなことはどうでもよかったようだ。
カマンが触れてしまった機械は交信を目的とした電子辞書と同じくらいの画面の大きさの物で、それがカマンに小人と思わせてしまったんでしょうね。今後も出す予定かは分かりませんが貴重な情報を彼女が手にしてからどういう行動を取るのか。彼女にマスターキーも渡ってしまった以上中々思い通りには行かない事でしょう…ほかの狐人達も。




