閑話◇3話オマケ◇
「そう言えば、お前っていくつ武器持ってるんだ?」
ジョギングをして暫く経ってから、俺はノエに、以前から気になっていた事を聞く。お互い、まだ息は切れておらず、余裕がある。あと、一時間くらいは行けそうだ。
俺が見た限りでは、ギロチン・スタンガン・タガーナイフ・ブッシュナイフ・ライフル銃。中でも、持ち運び可能のギロチンなんて初めて見た。
質問を受けた彼女は、走る事は止めずに、数え始める。
「そうですね……。取り敢えず、ギロチンは、もう一つ持っています。それと、ナイフもあと数本。ワイヤーも持っていますし……」
指折りしながら、どんどんと挙げられていく武器の名前。
例の、持ち手付きのギロチンを二つも持っていた事が若干驚きだった。何処でそんな武器調達してくるんだよ……。
「てか、そのギロチン何処にしまってるんだよ。それなりに大きさあるから、普通は隠しておけねーだろ。まさか、いつも履いてるスカートの中とか……?」
「そんな訳ないじゃないですか。そんな所に仕舞ってたら、足に怪我するでしょう」
だとしたら本当に、何処なんだよ……。
俺の何とも言えない表情から、言いたい事を読み取ったのか、彼女は横目で俺を見てから、言った。
「まだ、内緒です。よく言うじゃないですか、女の子は秘密が多い方がいい、って」
お前は秘密多いと、少し怖いんだよ……。
俺の知らない、彼女の秘密を勝手に思い浮かべては青ざめる俺には、彼女がボソリと呟いた言葉は聞こえなかった。
「__その内、嫌でも知ることになるでしょうしね……」