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アマリリスと狼  作者: 鷹弘
第2章◇珍種売買と狼◇
48/53

番外編◇昼下がりの最強◇

久っっっっっ…々の投稿です!

でも、全然続きを書けていないので、番外編です…

続編も頑張りますので、応援よろしくお願いします!

 それは、何でもない日の午後に、俺が何気なく言った一言だった。


「お前の祖先、初代【赤ずきん】ってどんな奴だったんだ?」




   ***




「御先祖様……ですか」

 食後の紅茶を飲んでいたノエは、カップをソーサーに置いてから暫し思案する。

「そう、ですね。とても気高く美しい方だったと伺っています」

「【武器(アルム)】は?」

「鋏だと伺っています」

 鋏……。俺の脳内では、バリトンボイスで喋りながら紙をチョキチョキしてる鋏を想像した。なんか、色々切れそう……。

「やっぱ、今の狩りが習慣化する原因になった、凶暴な【紅狼(フェンリル)】を倒しただけあって強いのか」

「えぇ、歴代でもトップクラスの強さだったと」

 暖炉の灰掻きをしながらも、少し引っかかる言い方が気になった。

「『トップクラス』ってことは、一番じゃないのか?」

 ノエは溜息をつき、馬鹿にしたような視線を向けつつ教えてくれた。

「時代が進むと共に、人は戦法を多く考え出します。それに伴い、強さも増します。むしろ初代なのにも関わらず、他を寄せつけない強さを持っていることが凄いのです」

 確かに凄い。

 ノエの喋り方もあるのだとは思うが、それを差し置いても、その人物の凄まじさが伝わってくる。一度も会ったことが無いのに、頭の良さが、純粋な強さが、伝わってきた。

 だがそこで、いわば当然とも思える疑問が俺の頭を過ぎる。

「なァ、ちなみに、今の時点で一番強いのは誰なんだ?」

 そう聞くと、ノエは再び馬鹿にしたような__否、それを通り越して、いっそ憐れむような視線を向けてきた。


「……先代【赤ずきん】、お祖母様です。

紅狼(フェンリル)】を一回のお役目で五体も倒したのは、現時点でお祖母様のみです」


 そうでしたね。

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