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アマリリスと狼  作者: 鷹弘
第2章◇珍種売買と狼◇
34/53

閑話◇3話オマケ◇

「つっかれたァ……」

 俺はカツラを取って一息ついた。本当に疲れた……。男どもには美人だと囃し立てられ、そのうちの一人に色仕掛け的なことをし……。もう、なんつーか濃いわ。色々と。

「やはり今日一番は、クロードの色仕掛けですね」

 ノエが、俺の気にしていたことをズバリと言う。おい、傷つけるな、労れ。

「まぁ、あれは驚いたよなぁ。いきなりフェンリルがあのおっさんを引き寄せたから、殴るのかと思いきや、なんか小声で言って、見る見るうちにあいつの鼻の下が伸びて……」

 カロンは思い出したのか、笑いながら言う。

「クロード、ヘルさんの真似をしたと言いましたが、もう彼女を越えているのでは?」

 ノエが含み笑いをしたまま、問いかけてくる。分かってないなぁ。

「無理無理。あいつ昔、一国の王を誑かして、国一つ滅亡させたんだぜ?」

 ノエとカロンの笑い声がピタリと止まる。

「正確には、あいつは滅亡寸前まで追い込んだ、だな。なんか、誑かしては、貢がせ、ってのを繰り返してたら、国の財政が困難に。しかも、その頃になって、ヘルのそいつへの興味は無くなって、そのまま財政を立て直すことも出来ず、滅亡って訳」

 二人の顔は引き攣っている。うん、分かる。俺もこの話聞いた時は、同じ表情だった。

「そ、それについてヘルさんは……」

 ノエの恐る恐るの質問。多分、罪の意識とかそういうのが聞きたいんだろうけど……。

「あ?

『へぇ、そうなんだー、残念っ。ところでね、この前大きなダイヤの首飾り貰っちゃった。見てみてー』

 だとよ」

 ノエとカロンは、あんぐりと口を開けて驚いていた。城に戻ってから、ヘルの事を凝視していたのは言うまでもない。

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