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Sting(スティング)  作者: ズタブクロ
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【①】~豚顔の男~

この話は昔から考えていた世界の話で、内容は子供染みたりしてる所や考えなきゃいけない事柄が多く深まれてまるで深淵のように濃く、否、固体ですので砕いて読んでいただけると嬉しいです。

朝靄の中、川の流れる森に男は寝ていました

四本の細い金属製の棒を四方に立て黒い布のような物を屋根にして、その下に麻布のような物にくるまってイビキをたてて寝ています

実に気持ち良さそうに寝ていると、何処からか鶏の鳴き声が聞こえました。

その鳴き声に気づいたのか、のそりと起きあがり川の方へフラフラと歩いて行きます

川岸にしゃがみ、ばちゃばちゃと顔を洗って目を眠気覚まし

洗い終えると、まだ眠気が残ってたのか大きなあくびをしなが手を突き上げ背伸び

目を擦り昨晩使った焚き火に火をつけなおします

荷物から銀色で手のひらにおさまるくらいの筒を取り出し、その中から赤色の粒を1つ出して焚き火に入れ、《eelra(イーリラ)》男がそう唱えるとみるみる火が燃え盛る

火を調節して調理器具を荷物から取り出し朝食を作る

ベーコンとリンゴを切り小さめのフライパンで豆と一緒に塩で軽く炒めた料理…と、言って良いのかわからない朝食をフライパンから直接食べる


食べ終わる頃には日の光が眩しく川を照らしていた

調理器具を洗い、日の当たるところへ置き乾かす

そして男は剣を取り、日課の剣舞を始める

剣舞と言っても魅せるものではなく鍛練のための剣舞である

しかし、実戦的な動きはそれだけで美しい

剣舞を終え、剣を鞘に押さえて数秒目を閉じて祈る

この祈りは本人にもわからないが何故か剣を使うと必ず行う


全裸になり川へ入り汗を流す

男は小柄で小太りだが引き締まっており、見て強さが分かる身体である

顔が豚なのを除けば


しばらくして男は荷物をまとめて出発しました

森の中をまっすぐ進むと道に出ます、身体についた葉やらをはらって辺りを見回します

「道がわからねぇ…」

きっと右だろうと考え、男は左へ歩き出しました


数時間後…


「ひゃあ!カシラァ!獲物でさぁ!」

山賊に襲われていた

「おうおう!そこの小太りな豚顔の奴!金目のものをおいていきな!さもないとここで死ぬことになる!まぁ、殺しゃしねぇ!」

体格大きい山賊、おそらくカシラであろう男が明らかな矛盾を言った

それを聞いて小太りの男は冷静に、いや、まったく気にせずに

「この辺りで山賊はおめぇたちだけか?」と聞いた

山賊のカシラはそうだ!と威張った、それを聞いてから約5分後

ボコボコにされた山賊たちに、ミルク亭という店は何処か?と聞き

だいたい1ヤルク(約2㎞)と教えられたが、十中八九迷うと感じたため山賊に案内させる事にした


~ミルク亭~

ガスス村に牧場と料亭宿を経営している

ミルク亭と言う名は総称である

ミルク亭は二人の夫婦で運営されており、料亭宿は妻が、牧場は夫が回している

料亭宿は酒を扱っておらず、ミルクか炭酸水しか飲み物は無い


「かーさん、お父さんしらない?」

短髪の…少しばかり筋肉質な角の生えた少女が店の机を拭く母に声をかけた

母はかなりの長身で【大女】がすぐに頭に浮かぶのだが

長身や角よりもその巨大な胸に目が行く、子供がしがみつける大きさの胸を揺らし振り向く

「あら、おはよう、お父さんはきっと牛舎にいるわ」

笑顔で娘に返事をし、娘はありがとうと言って店を出る

フフフ、と笑い再び机を拭こうとしたとき、娘が戻ってきた

「かーさん、そう言えば村の人が東の森に尻尾が白いオレンジ色の体をした動物を見たって!」

戻ってきた娘の話を聞いて

「ありがとう、マモノかしらね、お父さんにも伝えてあげて」


「うん、そのつもり!」

元気よく返事をして再び店を出ようとした時


「ソイツはリーパーだな」

少女の目の前に…目の前?

否、目の下に豚顔の男が立っていた

「なんだこのチ、て!」

豚顔の男を娘の後ろから見た母は娘の発言を軽いチョップで止めた


「ひさしぶりね…ダン」

「ああ、ひさしぶりだな、クリミア」


続く

作中に唱えた呪文は呪文ではなく古言(こげん)という呪文より昔に作られたもので《ee》が上がれ、上昇、を意味するなどの設定があります

錬金術と魔術の中間のような物で古言単体では意味をなしません

古言と特殊な薬品が必要で本編では発火用の薬品を使用しています

この世界には魔物という存在がいますが定義は【人知を超えた者、人知を下回る物】が当てはまります、つまり理解できるか出来ないかです

それではまた次回

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