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第四章「独房」 7
次の瞬間、ウージーの怒号と共に、ドアに銃弾が撃ち込まれ始めた。ドアの向こうのノーアイズが扉を貫通した9ミリ弾で細切れにされていく。
「凄ぇやん!頼りになる」マイケルが感嘆の声を漏らす。
ドアが蜂の巣になったところで、蝶番が完全に外れた。支点を失ったドアの板がこちら側へ倒れると、外からノックしていた連中達が満身創夷になって這い出てきた。
「俺も頑張らなあかんわ」ここでマイケルは先程のワルサーを腰のホルダーから抜いた。その手つきはぎこちなかったが、適当に狙いを定めて撃った。
すると通常の銃からは有り得ない、凄まじい爆発音が轟いた。前方を見ると、まるで小型グレネードを投げたかのような爆発が起こり、それによって先頭のノーアイズの頭蓋が木っ端微塵に吹き飛んだ。
マイケルのワルサーの弾は炸裂弾だったのだ。
途端、ロバートは腹を抱えて笑った。「おい、手前ェ!俺の頭をあんなモンで吹き飛ばそうとしてたのか!?エグ過ぎるぜ!!」
「俺もそっくりそんまま言い返したいわ!!」