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第三章「廃屋」 27
卒業式
寝るためにあるものなのです
しかし、次の瞬間!
ズン!
地響きが鳴った。床が揺れた。天井にぶら下がっていた埃が一気に舞い降りた。
「何です?!」ミシェルが叫んだ。その直後。
Gyaaaaaaaaaaaaaa!!!!!!!
謎の凄まじいホウコウがさらに床を揺らした。
「おい、マックス。お前凄ぇ虎のモノマネ上手いじゃんかよ…」
「…違うよ…俺じゃないよ…」
「頼むからうん、と言ってくれ…!!」ロバートの額から脂ぎった汗が噴火した様に滲み出てきた。
「まずいっスね…」
アッシュが呟いたその時、再び地鳴りが響いた。
ズン。ズン!ズン!!ズン!!!
まずい!!こちらに向かってきている!!
「逃げてください!!」ミシェルの命令は、半ば要らなかった。言う直前、既に全員が動き出していたのだから。
寝る
「起立、礼」で起きる
座る
寝る
の繰り返しで卒業式はあっという間ですよ