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第三章「廃屋」 6
そして、ノーアイズがアッシュの目玉に喰い掛かろうとしたその時。
「おあああああああぁぁあ!!」ロバートが叫び狂いながら助けに入った。ウージーを連射し、そのシリンダーが尽きるまで撃ち続けた。アッシュの上に積み重なったノーアイズが吹っ飛ばされていき、最後の一体は頭を撃ち砕かれた。
するとアッシュが死体の山から自力で這って出てきた。傷だらけの腕を伸ばし、悲痛な叫び声を上げて。その姿はまるでノーアイズのようだった。
「畜生!!Fuck!!諦めんなよ、馬鹿野郎!!」ロバートは這いずるアッシュに走り寄ると、彼を強引に背負った。
しかし、すでに一面は四面楚歌の地獄絵図と化していた。四方八方、振り返れども振り返れども、ノーアイズ、ノーアイズ。
「Shit!何やってんだ、ウチのボンクラリーダーは…?!」語尾に自然と含み笑いが出てきた。
もうおしまいだ。
DEAD END.