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第三章「廃屋」 4
「せいせいしたぜ。あの鬼畜め。」ロバートは呟いた。
ロバート、マックス、アッシュはミシェルに率いられ、暗闇の百貨店内を固まって歩く。
全身傷だらけのアッシュはマックスに肩を貸してもらい、一歩一歩ゆっくりと歩を進めていた。
ミシェルは首を回した。ゴキンと骨の音がした。「まぁ、私にまとめ役が務まるかどうかわかりませんが、あの感情屋よりは上手くやりますよ。」
「頼りにしてるぜ。クソキザさん。」
「だからそれで呼ぶのは止めて頂けますか?」
「なぁなぁミシェラン。」マックスが突然割り込んだ。
が、「貴方もです。私の名はミシェルです。」マックスがミシェルを呼ぶときはいつもこうだ。どうやら、ミシェルには自分の名称が他人に弄ばれる事が多いらしい。
「…で、何です?」
「アッシュがこれだし…ここらで一旦休憩しない?」見ると、アッシュの血はいつの間にか止まっていた。が大量の血液を失ったせいでか、かなり疲れているように見えた。