表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
EYES  作者: 和菓子
EYES
44/186

第三章「廃屋」 1

 「ふざけんなよ…ジョン・ターウィルガー…!!」

 一階フロアの床は埃だらけだった。そこに一滴一滴、ポタリポタリとアッシュの血液が滴る。

 まだ日の光が差し込まない百貨店の中は不気味な闇がうずくまっていた。割れた電球を携えてぶら下がるシャンデリアの様子はまるでホーンテッド・マンションだ。

 煙幕弾で撒いたノーアイズの大群は店の外をさまよっている。中に入ってくるノーアイズもいたが、恐らくこちらには来ないだろう。ジョン達は一階の最深部のシューズショップに逃げ込んでいた。

 ジョン達のすぐ隣にはここの店員の死体が壁にもたれ鎮座していた。自殺だろうその死体の側には血糊がこびり付いたワルサーが転がっていた。

 そしてそこで、ロバートはジョンの胸倉を掴み、怒号を飛ばす。

 「畜生、見ろ!アッシュを!」床に横たわるアッシュは滝のような汗を流し、必死に腹の痛みに耐えていた。酷い裂傷だった。次から次へと止めどなくドス黒い血が溢れ出す。まるで鉄鋼弾を食らったアフガンの敗残兵だ。

 ロバートの掴む拳の力が強くなった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ