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第七章「煉獄」 8
ーー反乱分子共か……!?
ミシェルがそう思い、席を立った瞬間、部屋の大扉が開いた。
するとその先に血塗れのノーアイズが一体、佇んでいた。
かと思うと、そのノーアイズが飛び、一気にミシェルを押し倒した。
「がはっっ……!!」痛みにミシェルが苦悶の声を上げる。腰のベレッタを抜く暇さえ無かった。全くの無防備で押し倒されたのだった。鈍い痛みが後頭部で響く。
ーー特異体か……!!
特異体。意志の働かない通常のノーアイズと違い、人間的な意志を持って生まれる極めて稀なノーアイズの事である。言うならば、半ノーアイズ……。
「糞!!」ミシェルは素早く立ち上がり、机上にあるノートパソコンへ向かった。
このノーアイズを殺す為に……。