147/186
第六章「瞑想」 39
次の瞬間、マイケルの鳩尾で爆発音が轟いた。
崩れ落ちていく視界。
理解不能だった。
今の彼に出来る事は、ただ叫ぶことだけだった。
「あああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!」
自分は今立っている筈だのに、何故地面のアスファルトがすぐ真下にある?!
不意に前を見た。
先程と同じく、平然と佇むノーアイズ。やはり傷の一つも付いていない。
そして今気付いた。
俺の下半身が無い。
何処へ行った。
ああそうか。
分かった。
跳弾だ。
「カハッ、カハッ、カハハッ、カハハハハハハハハハ。。。」不気味に響く笑い声が聞こえた。
同時に、鉄屑と化した筈のミシェルが立ち上がった。
「惜しかった。実に惜しかった。あと何千発か撃ち込んだらお前は勝っていた。惜しかった。」マイケルの目の前に体中から軋みを上げる化物が近づく。