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第六章「瞑想」 31
いくら考えても何も思い浮かばない。
鋼鉄の身体。こちらの攻撃は一切合切効かない。
……ああ、畜生…。
儘や!糞っ垂れ!!
マイケルはトラックの陰から飛び出した。その瞬間、ベレッタが火を噴いたが、奇跡的に弾丸は当たることはなかった。その間に飛び出した勢いでスライディングをしながら、ワルサーを撃つ。放たれた二発のグレネード弾。一発目はミシェルの胸部、二発目は眉間へ、吸い込まれるようにして飛んでいった。
直後、二つの炸裂花火が轟音を立ててミシェルの身体を吹き払った。
四、五メートル吹っ飛び、地を転がった後、うつ伏せで止まる。が、すぐに顔を上げてきた。
その顔面にも一発。爆炎はミシェルの頭部を丸ごと包み込む。
「ミシェル!!」マイケルは叫んだ。「お前は手前の仲間を殺したんや!!マックスもロバートも!!お前は糞みたいな野郎や!!」
そして、マイケルは倒れたミシェルに向かって走り出した。「地獄で肥溜めの中にでも頭突っ込んどけ!!」