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第六章「瞑想」 30
「コア・ビルっていうのは知っているか?」
あぁ、知っているともさ。世界をどん底に突き落とした怪物を生み出した研究施設だろ…?!
痛い程に歯ぎしりしたマイケルにミシェルは続けた。「あそこはな、研究施設兼ノーアイズを操作するための電波塔だ。俺はな、それに電波を送る発信機なんだよ。つまり、ノーアイズは俺の思うがままなのさ」
戦慄が走った。じゃあさっき何をしたんや?!
未だ地でもがくノーアイズ。そこから何が起こるか想像がつかない。
どっちを先に始末する?!ノーアイズか、ミシェルか…?
マイケルは迷い無く後者を選んだ。
ノーアイズが電波を受けているのならその電波を乱したらいい。
だが、マイケルの思考はそこで行き詰まる。
どうやってミシェルを殺すんだ…?!