第六章「瞑想」 27
「ハ…ハハ…ハ…!」それを聞いたミシェルは突如、笑いだした。「そうだ、そうだとも、マイケル!!俺は正真正銘、化物だ」
腹を抱えて笑いだした彼をマイケルはまた撃った。シリンダーが空になるまで撃ち続けた。ミシェルの体のあちこちでグレネード弾が炸裂し、彼の本当の意味での化けの皮を剥いでいく。その度に彼の体は大きく吹き飛ばされるが、ことごとく立ち上がる。
ワルサーの銃身から、乾いた、空虚な音がカチリと響いた。弾切れだ。マイケルは舌打ちをすると、素早くローダーで弾を詰め替えた。
「…そこのレディ」マイケルは言った。
「…何…?」
「ジョンとやらを助けに行くんやろ?ここは俺に任せ。」
「で…でも…!」戸惑うジャニス。マイケルは優しく彼女の手を取った。
「頼む…俺ァどうしてもあの狂ったサイボーグとのケリをつけたいねん…行ってくれ…」
その時。
突如、銃声が響いた。
ミシェルのベレッタだ。
「なぁあぁああぁぁ?!!」銃弾はマイケルの左脇腹に深く突き刺さり、腸を破いた。
不意の激痛に身を捩るマイケル。銃創に手を触れ、見てみると、その手は真紅で染まっていた。