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第六章「瞑想」 12
くそっ!!俺は何をされたんだ?!
足の方にはそんなにガラスは刺さってねぇぞ…
あ、足がマリオネットみたいにひん曲がってらあ。
ハハハハハハハ!!
畜生!!
彼の右足は大胆に、極めて分かりやすく骨折していた。
関節のないところで足は有り得ない方向に折れ曲がり、骨の断面が皮膚を突き破ってむき出しになっている。そこから血が心臓の動きのリズムに合わせて、注射機から出る薬の様に噴出している。
みるみる青黒く腫れていく患部。
焦燥感と戸惑いが彼の心中を支配した。
何だこれ、本当に俺の体か?まるでオモチャじゃねぇかよ。
そうこうしてる内に再びレイが眼前へと迫り始めた。