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黒の錬金術師  作者: 秋元智也
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31話 オークションの警備

冒険者ギルドから、仕事は丁寧でとても好感が持てる

人がいると紹介された。


オークション会場を運営している者としては、信頼が

大事だった。


父がアネスタ王国の副総監をしているレステルはこの

オークション会場で多額の金を回していた。


女だてらにと周りからは批判も多かったが、品揃えも

よく、高級品ばかりを取り揃えているうちに、偽物を

見抜く目を持った。


剣の腕は貴族の嗜みとして習っていた為、たかが冒険

者風情に遅れをとる事はない。

そう思っていた。


人を見極めるには一番近くで見るのがいい。


警備として雇う事になった冒険者を集めると少し戦っ

てもらい、実力を把握しようと思ったのだ。


監視員になりすますと、直接話す機会を得たのだ。


だが、戦わせるつもりが、一瞬で終わってしまった。

視界が遮られた瞬間、いきなり口元にタオルが当てら

れると、後ろから声がかかる。


「口元を押さえて少し下がって下さい」

「……」


たったそれだけだった。

幼そうに見える彼は、自分は錬金術師だと言った。


一瞬で全員を眠られたのだった。

魔物相手には使えないだろうが、対人相手には実

に効果できだった。


戦えずとも、心強い戦力だった。


「これはどこで購入を?もしよければ分けて貰え

 ないだろうか?」

「これは自分で調合したものです。販売はしてい

 ません」


はっきり言うハルカに好感度が持てる。


「私はレステルという。このオークション会場の

 主人をしている」

「あ、失礼しました。冒険者をしているハルカと  

 言います」


実に礼儀正しい子だった。


よく見ると真っ黒い目をしている。

実に珍しい色だった。


「瞳の色が……黒く見えたので、珍しいなと」

「あぁ……暗いとそう見えるんですね。外では茶色

 を帯びているんですけどね……」


誤魔化すように笑っていた。

髪はバンダナで隠すようにしていたが、黒い髪が横

から見えていた。


黒い髪と瞳は実に珍しかった。

もし、奴隷商人であれば即座に欲しいところだろう。


この国では奴隷の売買は表立ってされていない。

アネスタ王国は外の国と違って奴隷に関する制度が厳

しいのだった。


まず、金で親が子を売ると、役人が来て親を牢に入れ

るだろう。

それを知らずに買った奴隷商人も同罪だった。


では、どう言った者ならいいのか?

それは犯罪を犯した者だ。


奴隷はそもそも、鉱山などで強制労働をさせる為の

労働力であって、それ以外の理由で人身売買をして

はならないと定めているのだった。


人を攫って奴隷にしたり、種族の違う者を奴隷のよ

うにこき使うなどはもっての他だという。


それでも、隠れて売買する事もある。


そう言った訳ありの商品が流れてくる事もたまにあ

るのだった。


そう言った時は、すぐに国に通報する事で、自分達

は関わっていないのだと証明するのだった。


「では、ハルカ…君には入口の警備にあたってもら

 おうかな。一番報酬も多く弾もう」

「あはは……ありがとうございます」


苦笑いを浮かべるとスタッフを呼ぶと寝転がったま

まだった他の冒険者を起こしたのだった。


子供に負けたとあってか、その後はおとなしいもの

だった。







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