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黒の錬金術師  作者: 秋元智也
23/58

23話 アネスタ王国 (2)

無事、アネスタ王国へと入れた事で、今後無闇に襲

撃される心配はひとまず回避できた。


いくらオスタリア公国といえど、他国にまで罪人を

引き渡す義務はないからだった。

これがもし、ファルマン公国だったらと思うと、少

しゾッとする。


ファルマン公国を治めているメンティウス・ファル

ス公爵はローザ婦人と共に、メノウを嫌っている。


それには、娘のロザリアが関係している。

ロザリアはいわゆるぽっちゃり系という令嬢であっ

たが為にメノウの暴言がそのまま心を傷つけたと言

われている。


本当なら手を組まなくてはならない国と国の関係に

ヒビを入れる暴言。

第一継承権を持つ者として恥じるべき行いだった。


当時はメノウも幼いとして許されたが、今でも言い

そうな雰囲気は変わって居ない。


「まずは、お金を集めるのが先ですね」

「これを売ればいいだろ?」

「言い訳ないです。まだ、そんな事を言っているん

 ですか?」

「だって、宝石や金造も加工したんだろ?これなら

 売っても平気だって言ってただろ?」

「………」


本当にどうしようもないバカとしか思えなかった。


「平民でも金属の食器などは一式持っているとは

 言いましたが、大量に持っているのは不自然だ

 と話ましたよね?一人の人間が一気に売るのは

 あきらかにおかしいでしょう?」


産まれてきた子の未来を祝して無理にでも金属の

ついた食器を買う風習があるのは知っている。


貴族達は豪華な金属、宝石を着飾るが一般的な平

民はそのような事はできない。

だから、少しだけ金属飾りのついたものを我が子

に買い与えるのだ。


これは、無事に産まれた事と、今後生きて多くを

稼いで欲しいという願いが込められている。


農奴などはそれもできない者も多いが、一般の市

民なら出来る。


そして、今自分達は一般市民のふりをして入国し

たのだ。


換金所で高価なものを売れば、すぐに目をつけら

れてしまう。


それでなくても、隣の隣国でお尋ね者になってい

るのだ。

これ以上騒ぎを起こすわけにはいかない。


「今は、冒険者として稼ぐ他ないですよ?分かっ

 てます?」

「うぅ……面倒な…」

「文句言うなら、置いてきますよ」

「待てって……」


結局、メノウもハルカと同じ依頼を受けたのだった。


メノウの持ってきた魔物の討伐依頼は早々に他の人

が取って行った。


「絶対ボアの討伐のが金になるのにな〜」

「また、そんな事を言って……それよりも、メノウ

 さんって戦えるんですか?」

「はぁ?まさか俺が戦えないと思ってたのかよ?」

「えぇ、だっていつも腰を抜かしてたじゃないです 

 か?それに………」


考えが単純過ぎて、戦いには向いてなさそうだから。


とは口には出さなかった。

また、怒るに決まっているからだ。

一応安全な場所といえど、薬草が生えている場所と

て、魔物と出くわさないわけではないのだ。

あまり騒がれるのは困るのだった。






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