表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
黒の錬金術師  作者: 秋元智也
11/40

11話 暗殺

イーサはこれから、民衆の絶大な支持を受ける予定

である事を語った。


今は、血筋もあるが、第一婦人のアンネの力が強い。

アンネはナニス王国から嫁いできたのだった。


イーサの母と違い、自国の民ではない。

戦争をいつ起こすかわからないナニス王国から嫁ぎ、

平和の象徴となったのだ。


だが、ここで問題がある。

もし、次の継承権をイーサが継ぐとなると、ナニス

王国は必ず攻めてくるだろう。


そうなると、南のアネスタ王国も黙っては居ないだ

ろう。

我先にと北から南からと攻められる事になるだろう。


そうなっては、国としては立ち行かなくなる。


大臣達の一部はそれを危惧してメノウを推挙してい

るのだった。


その心配さえ取り除く事ができれば、優秀なのは目で

見てあきらかだった。


イーサを選ばないはずはないのだ。


オスタリア公国の防衛体制の見直しと、侵略の為に

武器を集める事を推奨した。

そして、前に青の塔から開発、製造が始まった防衛

の為の装置が挙げられたのだった。


あの時は、実に画期的なアイディアであったと思う。


危険がつきものの、冒険者や探検者の為に開発され

た、安全地帯。


手のひらサイズの小さな装置に魔力を流すと、数時間

の間、強固なバリアを半円形状に展開し装備者を護る

と言うものだった。


強度は、あの偏屈な爺さんが試しに放った魔法も、物

理攻撃も全て防いだのだという。


あの時は、画期的に思えて城にも用意させた程だった。


だが、実際作成してみると、金額が馬鹿高くなってし

まい、冒険者が買える金額にはできなかったのだった。


実用化は先送りになって、一部の貴族が趣味で購入す

るに留まってしまったのだ。


それを再び、持ち出したと言うわけだった。

製作者を赤の塔の錬金術師として、登録する。


「その装置を使えば、国ごと安全になるのです」

「詳しい説明はこちらで致しましょう」


赤の塔の錬金術師である、タヒソ準男爵が資料を交え

ながら説明し出した。


「ちょっといいかね?それはメルバルト・ファオニン

 の発表したやつとどう違うのかね?」

「それは……こちらのが開発費用も抑えられ、安全面

 では持続時間が長い事です。範囲も広く、国が費用

 を出す事で、より良い物が出来たと言うわけです」

「各地の税金は上げずに済むのかね?」

「そうじゃ、税金もそうじゃが、護るのは城だけじゃ

 ないんじゃろうな?」

「はい、もちろんです。民の安全が一番ですから。国

 全てを覆う大きさです」


自分たちの財産が減らなければ問題ない。

そう思ったに違いなかった。


やれやれと言う顔をしながらイーサは側に置いてあ

ったお茶に口をつけた。


会議中はメイド達が、お茶が無くなればすぐに淹れ

てくれる。


机の中央にはお菓子も置かれていた。


イーサはお菓子には手も触れずお茶を飲み干す。

そして、資料を広げながら説明の補足をしていた。


これは国の予算から出すが、実際には民の税金だ。

それも地方貴族からも後で取って行く予定でいた。


今、それを話せばきっと反論が出るので、一旦

伏せておく。


イーサはタヒソと視線を合わせると、頷いた。


「では、こちらの方法で行えば、戦争になっても、

 強固な備えとなるでしょう。私が継承権をもてば

 必ずナニス王国が動くでしょう。それに備えなけ

 れば、いつ攻められるかとビクビクして過ごす事

 になるのです。ここで力を見せる時です。我らの

 技術力をわからせる時なのです。ペリドット王国

 より、我が国が……わがくに……が……カハッ…」


周りは騒然となった。

近くにいたメイドは悲鳴をあげたのだった。


話している途中で、イーサは喉の痛みに違和感を感

じていた。

ジリジリと痛みが広がると、熱を持ち出した。


そして、話している途中で血を吐いて倒れたのだっ

た。









評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ