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「お邪魔します」


リオは女性に連れられコウバンに入る。

中には沢山の紙が壁に貼られており奥の方で一人の男性が硬い箱に向かって座っていた。


「お巡りさん。人を探してるんですけど今相談いいですか?」


女性が声を掛けるとお巡りさんは箱と女性を何度も見て忙しそうにしている。

お巡りさんは「いいですよ。」と急いで立ち上がる。


女性とリオは椅子へ座るよう促されるとお巡りさんは向かいへ座る。


「どうされましたか?」


お巡りさんは帽子を脱ぎ汗を拭きたがら質問する。


「姉を探しているんです。近くを探しても何処にもいなくて。」


リオは相談事を話すとお巡りさんは優しい声で共感する。


「お姉さんを探されているんですね。それは心配ですね。ですがまずは貴方のことを教えてください。お名前は?」


「リオです。」


それからも無難な質問続く。


「リオさんは何処から来ましたか?」


「なんばいち村です」


「………。」


お巡りさんの質問が止まり、隣にいたお姉さんと目を合わせた。


お巡りさんは続けて質問する。


「自分は村の人間や兄弟と何か違うと思った事はありますか?」


「………あのーこれって姉と関係ある質問です?」


人探しをする時の質問にしては変な事を聞くお巡りさんだ。

明らかに質問の意図がおかしい。


「念の為聞いてるだけですよ」


女性へ目線を向けると自身の爪を見て息を吹きかけている。


「特に感じた事は無いけど…姉とは余り顔も性格も似てないって感じますかねー。姉は喧嘩っ早いし、すぐ行動する人間だけど俺は面倒くさがりだなって思います。」


「同じ姉弟でも人それぞれですね」


お巡りさんは笑顔で答える。


「それでは軽い身体検査をお願いします。奥へどうぞ。」


そう言われ更に奥の部屋へ通される。

そこには知らない器具の数々があった。


「まずはそちらの台に乗ってくださいね」


そう言われリオは白く薄い台に乗る。


「えーっと、44.3キロっと…軽いな…。」


お巡りさんはそう呟きながら紙に何かを書いていく。


その後も身体検査中お巡りさんは物を見るような目で淡々と続ける。


「最後に血を摂るから動かないでくださいね。」


そう言うとお巡りさんは細い針を取り出す。


女性はリオの腕を掴み針に近づける。


「採血っていうんだよ。リオ君は初めてだろうけどちょっと痛いだけだから我慢してね。」


リオは激しく抵抗するが女性の掴む力は強く腕は動かない。


お巡りさんは容赦なくリオの腕に向かって針を向けようとするがピタリと止まる。


「採血は苦手ですか?それならやめておきましょうか。」


リオはお巡りさんの言葉に安堵したその時だった。


チクリ…


左上腕に針を入れ痺れるような感覚に襲われた。


ゆっくりと痺れの正体を見るとリオの左腕にはお巡りさんが持っていた針が刺さっている。


次第にリオの視界は黄色くなりそして黒くなる。


「リオさん大丈夫?」


そう女性が心配する声が遠くなっていった。

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