表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

48/74

48

 初日は、まず手に感じる癒しの力を感じることから始めた。手のひらに意識を集中させるけど、発動時に感じる温かさが手に来ない。け、結構難しいわ……なんて思ってたけど「今まで発動した時にはどんな事を思っていましたか?」先生の一言で今までのことを思い返してみる。どれも誰かを助けたいって強く思った時、だけど今目の前に怪我や病気をしている人はいない。ん〜……

「では、心の中で幸せな想像は出来ますか?」

 手を先生が握る形で、幸せな想像をする。エーデルシュタイン家での家族と過ごすひと時、庭園で動物たちに囲まれてお話しする姿……ふと、月夜に窓越しでロイからサファイヤのペンダントを貰った時のことを思い出した。離れ離れになる前の日、そばにいてねって約束したあの日。


「はい、ストップ」

「……?」

「今、私がストップと言った時に思い描いた想像が一番癒しの力を感じましたよ。もう一度、今度は手を握らず自分の手のひらに意識を集中させて」


 ロイとの思い出が一番良いってことが嬉しい、今日も付けているペンダントを反対の手で握りしめて手に集中する……!

フワ〜と優しい光が現れて、「良い調子ですよ、そのまま光を自分の胸に当ててください」先生に言われるがまま、自分の胸に光を押し当てる。すーっと入った光は、私の心を軽くしてくれる……幸せな気持ちで満たされた。

「先生、私……ロイの事を想像したんです。それに、これが私の力……?」

「そうです、癒しの力は昔から怪我や病気のためだけに使われたのではありません。自然界に暮らす動植物が満たされる事で、世界の安定を図っていたのです」

「みんながこんなに満たされるなら頑張り甲斐がありますね」

「では、今日はこの訓練を続けて安定するところまで頑張りましょう」

 ステンドグラスの明かりが紅く変わる夕刻まで続き、今日の授業が終わった。自宅でも出来そうだから、何度でも練習しましょう!と、思っていたけど「これ以上はやめておきましょう、力を使いすぎると回復に時間が掛かりますから」という事で自宅では今日の学園も復習と予習に切り替えた。

 それからというもの、学園の授業の後にエデン先生の特別授業のルーティンで忙しくも充実した日々を過ごし、少しずつだけどお話ししてくれるお友達も出来た。


 いよいよ、明日はお披露目の夜会がある。

 公には、王家主催の夜会としか記されていらず詳細を知るのはごく一部のみ。ベフォーア様曰く、これも作戦の一部らしいけれど……学園の生徒も、特に成績上位クラスのA、Bクラスは大半が出席になっているから上手くいけばお友達が出来るかもしれない。淡い期待を胸に、夕食の席へ向かうと食堂にはロイの姿しか見当たらない。

「あら?ロイのご両親はこれからなのね」


「いや、今日は俺とリコだけだ」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ