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 ジュニスを連れて部屋を出ると、護衛のために立っていた騎士の方にロイファーの行先へ案内してもらった。大きく深呼吸をして、ジュニスを見えないように抱えると扉をノックした。カトレアからの使者が三名とベフォーア王子、ロイファーとサイアス様の姿が見えて皆が一斉にこちらを見た。


「エーデルシュタイ公爵令嬢殿!!我々と共にカトレアへ戻りましょう、殿下がお待ちです」

「だから先程から申し上げているではないか、アプリコーゼ嬢は其方の国から追放されたと」

「そんなもの関係ない。殿下の命だぞ」

「……お待ちください!どうして私を迎えにきたか分かりませんが、私は婚約を破棄され国外追放を命じられました。戻る理由がございません」

「マルメラーデ殿下は承知しておりません!それに癒しの加護が使えずとも、」

「おや、こちらにアプリコーゼ嬢が滞在する本来の目的を聞いていないのかな?エーデルシュタイン公爵からは留学の申請書を預かった。優秀な令嬢だ、こちらの学園で多くを学んでもらいたい。あぁ、それと……アプリコーゼ嬢は癒しの力を使えると、そちらの国王へ報告したほうがいい。先程も傷付いた者を救ったばかりだ。こちらで加護の研究のために留学するとでも伝えておけ。さ、アプリコーゼ嬢おいで。部屋へ案内しよう」

「恐れ入ります、ベフォーア殿下」

 エスコートで殿下の腕を取ったと同時に私の肩へジュニスが移動すると、使者達は驚きと同時に青ざめた顔をした。やっぱり私とジュニスを連れ戻しに来たのね……。もう事の一部始終を聞いてしまった以上、カトレアの人間は信用できない。でも、あのまま素直に帰るとも思えないわね。



「大丈夫だったかい?」

「あの、急な対応にも関わらずありがとうございました。しかし留学などと偽りを述べて宜しかったのですか?」

「はははっ、アプリコーゼ嬢も知らない側だったのか!君のお父上から留学の申請書が届いて、すでに判を押している。君は正式に留学するんだ、正確には留学という名の保護だ」

「お父様……」


(私がこの国にいれる理由を作ってくれたのね)

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