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 結局その日、パーティーはそこで打ち切られマルメラーデ様から参加者へ、今後何かしらの発表があるまで今日見たことは他言無用であると箝口令が出された。参加者は、使用人を含めても100名近くいる。いつバレてもおかしくない状況。参加者を見送った後、エーデルシュタイン家一同と、護衛の騎士たち、エデン先生が応接間に集められマルメラーデ様から説明を求められた。


「公爵、仮に今まで知りながら黙っていたのならそれは罪だぞ」

「お待ちください!!!!家族は誰も何も知りません、私も……私もつい最近自分の変化に気付いたのです。ですから、家族を責めるのはやめて下さい」

「アプリコーゼ、君のそばには騎士が常駐していただろう。その者たちも何も見ていないと言うのか?」

「……。見ていません」

「なぜ誰にも相談しなかった」

 顔が強張る。これは責められてるの?私も神様から教えられるまで自分の加護について知らなかったし、もっと聞き方あるのに。少し烈しい口調のマルメラーデ様に違和感を覚え、それ以上何も言えなかった。

「ロイファー、お前は本当に何も知らなかったのか?」

「…………!?」

 なぜ名指しなのか、背中に嫌な汗が伝う。

「先日の森での出来事、隠し通せるとでも思ったか?」

 ロイファーは、グッと力が入り目線を動かせない。動揺しないように振る舞いたいのに言葉が出ない。

「マルメラーデ様……?なぜ、その事を」

 あの時、森にいたのは私とロイファーとジュニスだけ。なぜマルメラーデ様が知ってるの……?

「殿下、森のこととは?ロイファーは何か知っているのか?」


 ダメ、このままではただ私を助けてくれたロイファーに咎めが行ってしまう!巻き込みたくない。襲われそうになった野犬から救ってくれて、怪我をしたロイファーを突然癒したとは言え後悔はしてない!だって私の力でロイファーを助けてあげられたんだから……こんな所で傷つけたくない!


「お父様、黙っていてごめんないさい。先日、許しを貰えなかった森へ一人で行きました」

「何!?一人であの森まで行ったと言うのか?」

「はい……どうしても行きたい理由があったのです。いつもお庭で遊んでるジュニスの案内で向かいました。ですが、森の中で野犬に襲われそうになり、そこへ部屋にいない私を心配したロイファーが助けに来てくれたのです。私を庇ったロイファーの怪我に触れた時、初めて光を放ちました。ですが!私も突然の事で驚き、きちんと説明できるようになるまで黙っていて欲しいとロイファーにお願いしたのです。ですからロイファーは何も悪くありません」

 真剣な訴えに熱が籠り、一筋の涙が溢れた。私の精一杯だった。ロイファーの方を向いて「ごめんなさい」と頭を下げた。ロイファーは、真剣な顔で私を見た後、マルメラーデ様へ膝を折った。

「旦那様、マルメラーデ殿下、この度はご報告出来ず申し訳ありませんでした。この様な力が公になれば、体調が戻ったばかりのお嬢様にまた負担が掛かるのではないかと配慮してのことでした。どうか咎めは私に」

「ロイファー!違うって言ってるじゃない!やだよ……そんな事言わないでよ!」

 ポロポロ流れる涙はドレスを濡らし、お母様に肩を支えられた。お父様を見るけど判断に困ってるのがわかる。どうしてこんな事に……。



「アプリコーゼ、この素晴らしい力で私と共に国を繁栄に導こう。女神に愛されし癒しの加護を持つ者は、歴代王家への嫁ぎ民へ還元していったんだ。君もその力をもっと極めたいと思わないか?」

「……。」

「そして、ロイファー。お前の処遇は公爵ではなく、こちらで預からせてもらう。公爵も良いな?」

「か、かしこまりました」


 マルメラーデ様が帰城した後、私は一人部屋に篭った。せっかくの誕生日なのに。

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