表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/19

ミニ勉強会編


私が保健室にいた間に、体育の時間は既に終了していた。そのまま昼休みに突入したものの、私の心は依然として暗雲に覆われていた。原因は天音さんだけどね...


『はぁ...』

『急にため息なんてついてどうしたのすーちゃん?もしかして英語の小テストの結果が振るわなかったとか〜?勉強できないすーちゃんも可愛いけど、一緒に進級したいから今日の放課後すーちゃんの家で勉強一緒にしようね〜』


その提案はありがたいが...『なんで私の英語の小テストの点数が低かったことを知っているの?」と、私は尋ねた。

だけど、姫宮さんはそんな私を見ながら微笑むだけで何も言わない。え、これ私バカだと思われてる!?


『いや待て、小羽!鈴は体育がダメダメだったから落ち込んでいるんだ。だから私とランニングをして、体力を付けることから始めなきゃいけない』


いやいや、それは遠慮しておきます。それはそうとして、家で勉強会はありだな...私にデメリットはないし。


『じゃあ姫宮さん、今日の放課後はどうかな?』

『もちろんいけるよ〜』


姫宮さんと勉強会がすることは決まったが、何故か天音さんが何も言ってこない。


『天音さんも一緒に勉強会する?』

『うぅ......行きたいけど...部活があるんだ...』


あー、だから黙ってたのか。まぁ、部活は仕方ない。天音さん弓道に本気で打ち込んでるぽいし強要はできないなぁ。まぁ、弓道の大会とか終わって一段落着いたら、天音さんの言うことなんか聞いてあげようかなぁ。





『すーちゃ〜ん、早くすーちゃんの家行こ〜』

『う、うん!』


その後の授業も終わり、姫宮さんと一緒にうちに帰る。


『わぁ〜、電車なんて初めて乗ったよ〜。すごいね、すーちゃん!』

『え、じゃあどうやって学校来てるの??』

『ん〜?じぃやが車で学校まで送ってくれるよ〜?』


え??姫宮さん電車乗ったことないってどんだけ金持ちの家なんだ???もしかして日本で有名なあの姫宮財閥家とかじゃないよね...怖いから聞かないでおこ...


とか考えてると最寄り駅だ。最寄り駅で降りた私たちは家まで歩く。5分ほど歩くと私の家に着いた。


『ゆらー、ただいま〜』

『おねぇちゃん!おかえ...その人誰?』

『ゆらちゃんって言うの〜?すーちゃんの友達をさせてもらってる姫宮 小羽って言います。よろしくね〜』

『泥棒猫はうちに入らないでください』

『え、ちょ、ゆら!?ごめんね、姫宮さん!』


ゆらが姫宮さんにとんでもない事を言って焦る。姫宮さんは勉強を教えてくれる人だと教え、告白してきた相手でもないと教えると家に滞在することを認めてくれた。代わりにゆらの監視付きという条件で...


『すーちゃん、ここはxに5を代入して求めるから...』

『ふんふん』


めちゃくちゃ分かりやすい。姫宮さんの教科書をみたけどめちゃくちゃ書き込まれてる。ノートには自分での確認用、教科書には私に教えるための方法がびっしりと書き込まれていて姫宮さんの優しさを感じる。ちなみに、ゆらは飽きてリタイアし、リビングでゲームをしている。


『ねぇ、すーちゃん〜』

『なに?』

『すーちゃんって、あーちゃんから告白された?』

『な、なんでそれを!?』

『だって最近すーちゃんとあーちゃんの接し方ぎこちないし〜、妹ちゃんが泥棒猫とか言ってたからそういうことかなぁ〜って』

『う...そうです...でも返事はまだしてないから!』

『じゃあ私にもまだチャンスあるよね〜、すーちゃん』


急に私を呼んだと思ったら...ま、まさか姫宮さんまで...


『すーちゃん、私と』

『おねぇちゃーん!!!』


ゆ、ゆら!?いいタイミングでゆらがやってきたことで姫宮さんの話は中断される。


『おねぇちゃんの身に何か迫ってきたから来たよ!』


ゆらセンサーすごいなぁ...


『まぁまた今度でいいや、すーちゃん、また今度言うね〜』


そう言って姫宮さんと私は勉強の続きをする。さっきのってそういうことだったのかな...?違ったら恥ずかしい...

それから私たちは1時間ほど勉強した。

ふぅー、疲れた疲れた。偏差値が5上がった気分になる。5がどれくらいかわからんけど。


『そろそろじぃやが迎えに来るから帰るね〜』

『うん、姫宮さん、今日はほんとにありがとう!』


そう言って玄関まで見送ると、いかにも高そうな車に乗り込む。あぁ、やっぱり姫宮さんってあの財閥なのか...私は考えるのをやめた。

最後までお読み下さりありがとうございます。

星マークやいいね、ブックマークいつもありがとうございます。それを糧に書いてるので頑張れます。

よければこれを見た皆様もよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ