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告白の行方

本当にごめんなさい。ここの部分カクヨムではあげてるのになろうであげるの忘れてたことに今更気づきました。ここ読むために戻ってきたという方ほんとにほんとにごめんなさい

私は驚きのあまり、言葉を失った。

時が止まったかのように、何も言えない私をただ、彼女の瞳は見つめ続けていた。


天音さんは恥ずかしそうに笑った。


「ごめん、こんなこと言われても困るよね。でも、私、本気で鈴と付き合いたいと思ってるんだ。だから、返事を聞かせてほしいな」


彼女の甘い声に、私の心が揺らいでるのを感じた。鮮やかな瞳が私を見つめる中、天音さんの唇が微かに動いた。


『だ、だめか...?』


いやいやいやいや、は????昨日の今日で告白?しかも女の子から??正直意味がわからない。


『え...と、なんで私?』


かろうじて出せた声はカスカスだ。出せたことを褒めて欲しいくらいだよ。


『”私”という存在を認めてくれたのが鈴だったから』


え、なんのこと?”私”の存在ってなに?疑問ばかりが頭の中を駆け巡る。


『これまで私は、自分の名前が自己の一部であるという自覚を持ったことがなかった。みんなが言うんだ、天音さんって”心愛”ってイメージわかないよねって』


そんなことない───そう言おうとした私に被せるように話を続ける。


『今だってそうだ、否定しようとしてくれただろう?君は初めて会った時から、私という存在を認めてくれていた』

『で、でも姫宮さんだって私と一緒で天音さんのこと認めてるでしょ』

『小羽は幼なじみだから、認めてくれなかったらとっくに別々の道を歩んでるさ』

『じゃ、じゃあ私以外が天音さんを認めてたら??』

『でも実際に認めてくれたのは君だろう?』


話し合いは平行線のまま時間だけが過ぎていく。そんな話し合いに終止符を打ったのは私ではなく、天音さんだった。

天音さんは静かに口を開く。


『もう十分話し合った。私たちはお互いに考えを述べたし、それ以上のことはないと思う。今じゃなくていいから、いつまでも待つから、だからいつか返事を聞かせて』と。

そう言って天音さんは立ち去ってしまった。

私は放心状態のまま家に帰るが、家路につく足取りは、いつもより重く感じる。



どうしよう、寝れない───家に帰った私は一刻も早く今日のことを忘れるために寝ようとした。しかし、寝ようと思っても、まぶたを閉じた瞬間に天音さんの顔が脳裏に浮び上がる。頑張って寝ようとしたその時、


『おねぇちゃーん!』

『ぐふっっっ...』


勢いよく開かれた扉から、由良が私に向かって飛び込んできた。


『おねぇちゃん、なんか帰ってきてから様子おかしくない?』


いそいそと私の布団に入ってきた由良は心配そうに、そして少し不安そうに私に問いかけてきた。私は由良の質問に答えることができず、ただ黙っていた。そんな私を見た由良は、深く考え込み、そして言葉を紡いだ。


『もしかして...誰かから告白された?』

『え、ゆら見てたの!?』

『ふーん、その反応やっぱり告白されたんだ。おねぇちゃんの昨日の話と性格から考えると、まだ男とは喋ってないから男以外で、ってことは2人の友達のうちのどっちかってことだよね...』

『ゆら?ゆらー?』

『やっぱりおねぇちゃんを家から出すのは間違ってたんだ』


もう無理。由良は名探偵になれるね。また目のハイライトなくなってるし。現実逃避をしながら色々考えてると由良がとんでもないことを言い出す。


『ままはまだ帰ってこないから言えないけど、おねぇちゃん明日から学校行かなくていいよね。だってこんなにもゆらはおねぇちゃんのこと思ってるのにおねぇちゃんはゆらのこと全然見てくれないんだもん。』

『ゆ、ゆら。私はゆらのこときちんと見てるし、ゆらのこと大好きだよ』

『ゆ、ゆらもおねぇちゃんのことすき』

『じゃあもう今日は遅いし寝よっか』

『うん!』


あ、ちょろい。しかも、由良のおかげで天音さんのことをすっかり忘れ、寝ることが出来た。由良はさっきの表情とは一転、ニッコニコの笑顔で私に抱きついて寝てる。ほんとに話終わらせてよかったぁぁぁぁぁ。そう安堵して深い眠りに落ちた。

謝罪しかない...

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