第7話『武術大会2回戦!!』
さて、本日は武術大会の2日目です。
天気は快晴。
僕も現在、自分の2回戦のために闘技場中央に立っています。
ちなみに、僕の前に戦った龍族のレジアス君ですが、一撃で勝負を決めていました。
強いですねぇー。
さてと、そろそろ僕の試合に集中しましょうか。
僕の相手は、ご存知、正人君です。
リニスは、普通の剣の形ですね。
構えは中々隙も少なくていいんじゃないでしょうか?
ちなみに、僕は鎌形態の神龍凰を自然体で持っているだけです。
まあ、隙は全く無いはずですが。
「それでは、試合開始!!」
「うおおおおおおおおおおおお!!」
試合開始と同時に雄たけびを上げながら突っ込んでくる。
その心意気はいいんじゃないでしょうかね?
しかし、
「隙が多いですねぇ」
そう言って、桔梗はリニスを無造作に一振りする。
だが、実際は的確に隙を狙った鋭い一撃である。
『ヒュン!!』
「げっ!?」
『ガギン!!』
「ふむ」
げっ!?とか言う余裕もありますし、結構上手く防ぎましたね。
全然本気じゃないようですね。ここは1つ。
「真面目にやらないと一瞬ですよ?」
桔梗はリニスが霞むほどのスピードで、様々な方向から攻撃を仕掛ける。
「っ!?」
『ガガガガガガガガガッ!!』
しかし、正人はそれを全て防ぎきる。
うーん、結構強めにしたんですが、全て見切りましたか。
結構強いんじゃないですか?
「次はこっちから行くぞ!!」
正人はそう言うと、残像を引き連れつつ、桔梗に突進する。
ん、速い。
『ガギィン!!』
「まだまだぁ!!」
『ガガン!!』
「おっと」
僕を飛び退かせるとは、本当に剣技に関しては、かなり強い部類なのでは?
でも、
「雷属性、中級魔法」
「いっ!?」
あの表情、やっぱり魔法は全然ダメなようですね。
剣技があれほど優秀なのに、リニスが喋らないと言うことは、
魔法の才能がほぼゼロと言うことでしょうね。
「くそっ!!」
いくら焦って近付こうとしても、もう遅いです。魔法の発動を阻止することは出来ません。
『ライトニング』
『バチチチッ!!』
桔梗の眼前に展開された魔法陣から、蒼白い雷光が迸り、正人に向かって殺到する。
「くそっ!!」
やはり正人は、魔法の才能が無いのか、最初から障壁は展開せず、
剣を振りかざして雷光に突進する。
「うおおおおおおおおおおお!!」
正人の雄たけびが響き渡り、そして、
『ドガァン!!』
「っ!?」
正人は、桔梗の魔法を斬り裂いた。
まさか、魔法を真っ向から叩き斬られるとは。
「せいやああああああ!!」
そのまま僕に突っ込んできますか。
なるほど息が上がっていますね、もう限界と言うことですか。
今なら楽に勝てますが、まあ、いいでしょう。
「僕の負けです」
次の瞬間、桔梗の喉に、正人のリニスが突きつけられ、勝敗は決した。
「勝者!久遠正人!!」
「「「「「「おおおお!!」」」」」」」
闘技場に喝采の声が満ちる。
しかし、勝者である正人は何か納得していないような表情だった。
「どうしました?」
「桔梗、なんで最後攻撃してこなかったんだ?あそこで攻撃していれば、
間違いなくお前の勝ちだっただろう?」
もっともな正人の問いに、桔梗は微笑しながら答える。
ただ一言。
「めんどくさいからですよ」
と。
「なっ!?」
「くくく、そんなに驚いてどうしましたか?」
「俺が、魔法を打ち破ったから、それに対してのお前の気持ちとして、
勝たせてくれたのかと思ったのによ!」
「僕は、そんな性格ではありませんよ」
「ちぇっ!感謝して損したぜ」
「くくくくくく」
桔梗は笑いながら、正人に背を向けて闘技場を後にする。
しかし、退場ゲートをくぐる寸前に誰にも聞こえない声で一言だけ。
「正人、僕の魔法を真っ向から打ち破ったのはあなただけですよ。
この勝ちは、あなたの強さに対する僕の気持ちです。」
再び微笑しながらそういった。
さて、どうだったでしょうか?
更新遅れて申し訳ありません。
さらに、今回は眠気と戦いながら書いたので、
なんか微妙です。
自分でも納得できない内容です。
まあ、それでもなんとか最後は上手く纏めたつもりですので、楽しんでいただけたのなら幸いです。
最後に、感想をください。
かなり嬉しいですし、励みになります。
それでは、この辺で。
また次回。お会いしましょう。
次回予告!!
武術大会3回戦!!
桔梗はのんびり観戦!!
の、つもりが!?
お楽しみに!!