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地下鉄防衛戦  作者: 睦月
第弐章・出会いに出会う
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第十八話 外

 この回には綺たちは出てきません。番外編と見てもらえればと思います。

 通勤通学ラッシュの早朝平日。


 人々は持ち場へと向かうため、交通機関を使用する。


「ああー! 小テスト怠い(だるい)ー! 」

「んなこと言っても学校が爆発するか小テストの紙が焼けない限り小テストは無くならないよ」


 通学する二人の女子高生。


 片方がバス停へと向かうと、もう片方はバス停のない方向へと向かって歩いていた。


「おーいどこ行くのー」

「え? 学校行くために駅に…」


 呼びかけていた時、バスが来た。片方の女子高生はもう片方の女子高生の手を引き、バスへと向かった。


 大人数が乗る中運よく座れた女子高生達は、話を始めた。


「いきなりバス乗ってどうしたの? 電車の方が早いじゃん」

「あのねぇ…」


 呆れた様子で説明した。



「もう忘れたの? 如月駅は今工事中だよ」



「え? そうだっけ?」

「そうだよ。もう忘れたの? この前いきなり始まってみんな混乱してたじゃん。如月駅に行っても出入り口はシャッターおりてるし、なんでか分かんないけど如月駅の近くの線路も工事してるらしくて、電車使ってる人は遠回りしなくちゃいけなくなったし、如月駅を普段から使ってる人なんかはバスを利用するようになったから、バス会社はバスの本数を増やさるをえなくなったんだよ」



「そういえばそんなことニュースとか先生とかが言ってたなー」

 思い出したように相槌を打つ。


「いきなり工事なんてどうしたんだろうね」

「あ、そのことで今SNSが盛り上がってるよ」

 そう言うとスマートフォンを取り出し、画面を見せてきた。



『いきなり工事とかふざけんな。工事するんだったら事前に言っとけよ』



『工事始まった日に爆発したみたいな音聞こえた』



『なんか隠してるとかありそうじゃない?政府の陰謀的な』



「みんな好き勝手行ってるね」

「これ以外にもいろんな噂とか飛び交ってるよ」

「噂? 」


「例えば…駅に中になんの関係のない一般人が閉じ込められてるとか」


「…なんでそんなことしてんのかは分かんないけど、本当にそんなことあったら一大事じゃん」

 そこから暫く如月駅の話題で盛り上がっていた。


{次は〇〇学院前、〇〇学院前でございます…}


「ほら、降りるよ」


 二人の女子高生は学校へと向かった。


 女子高生にとって地下のことなど、

 綺たちにとっては地上のことなど、


 お互い、知る由なんて無かった。

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