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短編集 冬花火

傘のない理由

作者: 春風 月葉

 雨が私の汚れを洗い流してくれる。

 シャツもズボンもビシャビシャに濡れて、吸い込んだ水の重さを身体は感じていた。

 この水はきっと泥水だ。

 私の代わりに汚れた水だ。

 この重さはきっと罪の重さだ。

 私の汚れで濁った水が、罪の重さを私に教える。

 そうしてビシャビシャに濡れることで罪を洗い流し、罪を思い出し、汚れを落とすのだ。

 きっと雨が降る日に傘を忘れてしまうのは、どこかで赦されたいと願っているからなのだ。

 君はいつも傘を持っていないねと君が言った。

 私はいつも綺麗でいたいからねと私は言った。

 次はいつ、雨が降るだろう。

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