70.治療ポッド完成
治療装置の設計を再開する。
根本的に間違っていた。地球由来の技術に固執しすぎていた。魔法解禁なんだから、魔法部分をブラックボックス化すればよい。癌細胞などの破壊はシュブ・ニグ流の浸透勁を機械的にエミュレートしよう。本人が技を振るうのに比べれば5割程度の精度と破壊力に落ちるが。これをAIサポートして精度だけは本物に近づける。前に作った”治癒針拳”の技術が役立った。何事にも無駄なものなど無いのだ。
あの頃ヤミに開発させた体力回復魔法も、汎用的に改良。これも人工魔石に術式を刻み込み。レーザーで回路を刻んだサーキットクリスタルと言い張る。これに開先装置の改良版もリンクさせ、プロトタイプ完成。
病院に持ち込んだ。さっそく希望患者に使用。治療課程と効果は横のモニターで表示と同時に記録。
成功しました。前よりは軽めの患者さんでしたが。癌細胞の死滅を確認。
今度は治療装置という一般常識で理解できる範疇だったこともあり、偉いさんからの反応も良好。むしろ、「共同研究ということにして学会に発表したい」と言うので。ウチの教授に確認してから了解の返事を出しました。ただ、「拳法の技をエミュレートしました」という説明には拒否反応があるようなので、その部分は、むしろブラックボックスとしたほうが良い。ということに、なりました。
うーん、最近、常識って研究の邪魔にしかなっていない気がする。
ということで、ブラックボックス箇所が増えたものの。発表用と他の大学にも貸し出すための量産型を急遽制作。マニュアルも、日、英の二ヶ国語版を用意。特許申請を済ませたら。あとは、偉い人たちに任せることにします。




